2018 Fiscal Year Annual Research Report
Plasminogen-binding and -activation sequences in Plasmodium falciparum enolase.
Project/Area Number |
16K05837
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
奥 浩之 群馬大学, 大学院理工学府, 准教授 (20301749)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 熱帯熱マラリア / ペプチド / 原虫 / エノラーゼ / ワクチン / プラスミノーゲン |
Outline of Annual Research Achievements |
マラリアは三大感染症の感染症の1つであり、我々はマラリア原虫表面に提示された解糖系酵素エノラーゼについて、特に蛋白構造のループ部分を構成するペプチド配列について、赤血球への侵入メカニズムおよび予防ワクチンとしての研究を行っている。本研究ではループ部分の配列をリポソーム表面に提示させた材料を作製して、マラリア原虫のモデルとして赤血球への接着を検証することを目的とする。本研究は具体的には、ループ部分の配列のN末端側にヘマグルチニンの分部配列、Leu残基を付与した両親媒性ペプチドを合成して用いる。これらの付加配列はそれぞれ、親水性によるリポソーム表面への提示、疎水性による脂質膜への取り込み、の効果を期待している。また、プラスミノーゲンと結合する際にループ部分の配列中の何れのLysアミノ酸残基が結合に必須であるかを決定するためにAlaによって各アミノ酸を置換し、置換ペプチドの赤血球への結合する能力を測定しており、いずれのLys残基が結合プロセスにとって重要であることかを検証している。このことから、リポソーム表面に提示させた材料の作製に用いるペプチド配列においても各Lys残基をAla残基に置換した配列についての合成も行った。最後にリポソームは注射製剤用の高度精製卵黄レシチンを用いて作製した。マラリア原虫のモデルとして赤血球への接着は、蛍光色素をペプチドN末端に付与することで、赤血球とリポソームの接着を蛍光検出により試みた。
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