2016 Fiscal Year Research-status Report
多成分ペプチド連結法の開発とタンパク質の機能の解明
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16K05842
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大石 俊輔 名古屋大学, トランスフォーマティブ生命分子研究所, 特任助教 (80707795)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | タンパク質合成化学 / ペプチド合成化学 / 生理活性分子合成 / ライゲーション化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、化学的構造が高度に制御された生理活性システインリッチタンパク質をペプチドライゲーション法を用いて迅速かつ効率的に合成する方法論の開発およびそれらを用いらケミカルバイオロジー研究への応用である。 平成28年度はモデル基質を用いて(1)KAHAライゲーションとnative chemical ligation(NCL)の2種類のペプチドライゲーション反応の組み合わせが一つのタンパク質合成ターゲットに対して適用可能であること、(2)花粉管誘引因子であるCALL1タンパク質の化学全合成研究の2点を行った。 (1)では、モデル基質を用いた検討から、NCLに必要なC末端チオエステルとして、C末端ヒドラジドを前駆体としてカルボン酸アジドを経由してチオエステルを生成する方法が有効であることがわかった。またKAHAライゲーションに必要なヒドロキシアミンの保護基として紫外線によって脱保護されるphoto-cleavable protecting groupを開発した。これらを用いることで三成分連結によるタンパク質の迅速化学合成が可能であることが示された。 (2)では、(1)で得られた基礎的知見をもとに花粉管誘引因子であるCALL1タンパク質の化学全合成に必要なペプチドフラングメントの合成を行った。ペプチド固相合成の条件検討により、3つのペプチドフラグメント(CALL1-Seg1、CALL1-Seg2、CALL1-Seg3)が問題なく合成できることが明らかとなった。 来年度はペプチドフラグメントの連結によるCALL1タンパク質の全合成に取り組む。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年目の研究で、ペプチドの三成分連結反応に必要な合成ルートを確立することができた。これによりそれぞれの生理活性システインリッチタンパク質の化学合成に展開していく基盤が整ったと言える。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は、前年度に得られた合成化学的知見に基づいてCALL1タンパク質の全合成に取り組む。さらに並行してEPFファミリータンパク質など他の植物由来システインリッチタンパク質の合成研究も行う。
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Research Products
(1 results)