2018 Fiscal Year Annual Research Report
Preparation of novel nanodiscs that allow to in site analysis of membrane proteins
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16K05860
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
井村 知弘 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 研究グループ長 (10371022)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
保坂 俊彰 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 研究員 (40462725)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ナノディスク / 膜タンパク質 / 両親媒性ペプチド / 界面活性剤 / 可溶化 |
Outline of Annual Research Achievements |
ペプファクタント(PF)とは、ペプチドの機能性と界面活性を併せ持つ新しい機能性素材である。本研究では、これを用いることで、多量体膜タンパク質のin site機能解析を実現する新規ナノディスクを1段階で創製することを目的としている。 本年度は、昨年度までに内包に成功した多量体膜タンパク質のPRやARのナノディスク形成条件を最適化することによって、その粒子径を制御するとともに、一分子の多量体膜タンパク質を一つのナノディスク中に再構成することに成功した。一方、このナノディスクを膜タンパク質の透過型電子鏡(TEM)観察のプラットフォームとして利用するため、PRやARよりもTEM観察が容易なAcrBを内包することも試みた。PFとリン脂質の組成、温度など、各種条件を検討したもののこのナノディスク中へAcrBを安定に内包することはできなかった。 そこで、18残基でさらに界面活性が強力と予想され、かつナノディスクの挙動やタンパク質との相互作用を蛍光分光で追跡可能とする蛍光原子団を導入した親水・疎水バランスの異なる7種類の新規のPFを設計・合成した。ウィルヘルミー法による表面張力測定によりこれらの界面活性を検討したところ、このうちの一つは、これまでで最も強力な界面活性を示すとともに、著しく高い起泡性を示すことが判明した。このPFはリン脂質を少量で速やかに可溶化することができ、かつナノディスクを迅速に形成できることが明らかになった。
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Research Products
(1 results)