水熱処理による官能基選択的加水分解法の開発

2018 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 16K05868
• Research Institution: Tottori University
• Principal Investigator: 森本 稔 鳥取大学, 研究推進機構, 准教授 (10273880)
• Project Period (FY): 2016-04-01 – 2020-03-31
• Keywords: 水熱処理 / エステル / グリコシド結合 / 加水分解

Outline of Annual Research Achievements

水熱処理による官能基選択的分解法の開発に対し、次の課題を設定した。課題１：一昨年度に見出した硫酸化多糖フコイダンにおいて温和な水熱条件（120-140℃）下でのグリコシド選択的加水分解挙動の検証のため、分子内にエステル基とグリコシド（アセタール）基を有する低分子化モデル化合物の合成行い、課題２：各種エステル結合に対する水熱条件下での加水分解挙動を検討するため硫酸エステル結合を有する低分子モデル化合物の合成を行う。
課題１に対し、分子内にエステル基とグリコシド（アセタール）基を有する低分子化モデル化合物の合成を行ったが、その詳細な構造解析を行うのに必要な試料量を得るには至らず、引き続き合成実験を継続することとした。課題２については、マルトースの硫酸化物の合成を計画しているが、課題１の実施が遅延していることから目的化合物を得るには至っていない。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

国からの支援事業である「設備サポートセンター整備事業」の実務担当者として事業の推進、及び所属部局の改組に伴うセンター内の業務調整に注力する必要が生じ、本研究課題の遂行に著しく遅延が生じた。そのため補助事業期間延長を申請。

Strategy for Future Research Activity

改めて当初計画にある低分子モデルによる選択的分解性の検証を行うとともに、モデル化合物の合成を引き続き行う。さらに、糖質以外のモデル化合物の合成にも着手し、最終目的であるそれらの水熱分解性の検証を行う。

Causes of Carryover

国からの支援事業である「設備サポートセンター整備事業」の実務担当者として事業の推進、及び所属部局の改組に伴うセンター内の業務調整に注力する必要が生じ、本研究課題の遂行に著しく遅延が生じた。そのため補助事業期間延長を申請し、次年度に改めて計画を実行する。