2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a VOC sensor system that bases a taste bud cell model
Project/Area Number |
16K05869
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
中村 修 筑波大学, 環境安全管理室, 教授 (00400466)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立野 勝巳 九州工業大学, 大学院生命体工学研究科, 准教授 (00346868)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ニューラルネットワーク / 揮発性有機溶剤 / センサー / 教師なし学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
H30年度に考案した混合揮発性有機溶剤蒸気(VOC)を分離計測するスパイキングニューラルネットワークのシミュレーションを実施した。このニューラルネットワークは2種類のガスセンサーが2種類のVOCにばく露されたときの応答を学習する。混合ガスに対するセンサーの応答曲面を学習したのち、応答曲面から両ガスの濃度を同時に推定することが可能である。学習の結果、エタノールとイソブタンの混合物の分離計測ができることを明らかした。このニューラルネットワークの特徴は,H30年度までに得たユニークなスパイキングニューロンモデルから成る隠れ層1層に入力層と出力層を加えた3層の構造であること、市販されている半導体型VOCセンサーを用いていることと、教師なし学習であることの3点が挙げられる。教師無し学習では、2成分それぞれを単一気体で学習するのみで、VOC混合気体の成分の推計が可能となるユニークなものであった。また、VOCセンサーを異なる半導体センサーに換装しても、分離計測が可能であった。 この成果に基づいて特許を出願(特願2019-192961)するとともに、国際会議(RISP International Workshop on Nonlinear Circuits, Communications and Signal Processing 2020,査読あり)において結果を公開した。R1年度にはGPU(Graphics Processing Unit)への実装を行い、実際の有機溶剤取り扱い作業で有効性を確認する予定であったが、そこまでは進捗しなかった。 今回考案したニューラルネットワークには構造や学習手順においてシンプルにできる余地がある。さらに、3成分以上の混合VOCの分離計測も可能にしたいと考えている。これらの課題を解決した後に実装を行う予定であり、現在その準備を進めている。
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Research Products
(2 results)