2017 Fiscal Year Research-status Report
アクティブ・ラーニングを効果的に行うためのスマートフォン対応材料力学教材の開発
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16K05987
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
辻 知章 中央大学, 理工学部, 教授 (80188531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米津 明生 中央大学, 理工学部, 教授 (40398566)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 材料力学 / スマートフォン / アプリ / 教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,実際の現象や実験を誰でも,どこでも体験することができるスマートフォンやタブレット端末用のアプリを作成し,工学教育の現場にアクティブ・ラーニングを取り入れることを目的とする.作成するアプリにより,簡単に実験やシミュレーションを各学生が体験することにより,現実の世界で起こっている現象を元に,工学問題を理解させることを目指す.特に,限られた時間で膨大な理論を学ぶことが要求される機械系の基礎学問の一つである材料力学の講義に取り入れ,学生自らの体験や観察を踏まえて,実際の問題のモデル化やメカニズムの理解を通して学びを促進することを目指している.2017年度においては,以下の実績が得られた. 1)アプリの作成を行った.現在,A) フリーボディーダイアグラム, B) 応力とひずみ,C) 引張と圧縮,D)棒のねじり,E) はりの曲げ,F) 座屈, G) 応力集中, F) 複雑な応力までの6つのカテゴリー各々について,5以上のアプリ,総数30以上のアプリが完成し,公開の準備段階となっている.各々のアプリの作成は,画像のファイルとエクセルで管理され,画像ファイル名,題名,シークバーの位置,ボタンの位置等をエクセルに入力し,エクセルのマクロボタンを押すのみで,自動的にプログラムが作成され,作成される.この機能を使えば,プログラムの知識が全く無いものでも,数分でアプリを作成し,追加することができる.実際,学生はプログラムの知識が全く無いにもかかわらず,10分程度のレクチャーを行えば,アプリの追加ができるようになった. 2)はりの曲げ問題のシミュレーターについては,プロトタイプの作成をおこなった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1)前年度に引き続き,アプリの作成を行った.現在,A~Fまでの6つのカテゴリー各々について,5以上のアプリ,総数30以上のアプリが完成している.全ては,エクセルで一括管理されており,公開に向けて準備がすすめられている. 2)アプリのバイリンガル化もエクセルのデーターベースを利用して可能となっている.現在英語でタイトルや説明は入力してあるが,その英語版を入力するのみである. 3)はりの曲げ問題のシミュレーターについては,プロトタイプはできているが,まだ満足の行くものとは言えない.純粋な曲げ問題だけではなく,座屈=大変形を取り扱えることを考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
1)評価,改良,バイリンガル化 2)材料力学シミュレーターの開発 3)全世界に公開,講義での本格利用 4)成果発表
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Causes of Carryover |
(理由1)エクセルのマクロによる連携が開発者の努力により完成したことから,外部委託する必要が無くなった. (理由2)従来保有のパソコンに外部接続のSSDをつけることにより,アプリ開発に十分使用することが可能になったため. (使用計画)評価用のスマートフォンやPDA端末を購入する.アプリ開発のためのビデオカメラ,照明装置を購入する.成果発表のための旅費,印刷費.
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