2017 Fiscal Year Research-status Report
静水圧付与冶具およびハイブリッド送り機構具備CFRP加工機とプロセスの開発
Project/Area Number |
16K06001
|
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
尾嶌 裕隆 茨城大学, 工学部, 准教授 (90375361)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 淳 茨城大学, 工学部, 教授 (40292479)
周 立波 茨城大学, 工学部, 教授 (90235705)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | CFRP / 定圧制御 / 定送り制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
CFRPの加工で主に行なわれているドリルによる切削穴あけ加工において,加工によるバリの発生やCFRPの層間剥離(デラミネーション)が起き易く,また工具そのものの損耗も激しいという問題がある.そのようなCFRPの穴あけ加工に対する,新たな加工工具・加工方法を開発するため,1.研削砥石を利用した超音波振動援用研削,2.静水圧を利用したバリ抑制冶具の開発,3.定圧・定送り制御機構を持つ加工装置を開発する,という3つの特徴を持つ新たな穴あけ加工システムの設計・開発を行なってきた. 研削砥石を利用した超音波振動援用研削については,前年度に購入した超音波振動付加スピンドルに取り付け可能な市販品の砥石を購入した.これらのスピンドルを用いて加工実験を行なう予定であったが,ハイブリッド送り機構の開発が大幅に遅れ,超音波付加での加工実験を見合わせている. 静水圧を利用したバリ抑制冶具の開発については,試作冶具として,Z軸方向(上下抑え)可能な冶具を製作し,通常のスピンドルによる加工実験を行なった. 定圧・定送り制御機構を持つ加工装置については,まず研究室現有の3軸加工装置およびサーボモータを利用した定圧・定送り制御機構(ハイブリッド送り機構)の開発を行なった.前年度に続き,定圧・定送り制御の実現をめざし,最終的な目的である,Z軸方向でのハイブリッド送り機構の開発に取り掛かった.定送り制御については実現できたが,定圧制御については精度が不十分なため,次年度も改良を続ける必要がある.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研削砥石を用いた超音波援用研削について,超音波スピンドルは購入し,最初に使用する砥石は購入したが,加工実験がまだ行っていない.また,定圧・定送り制御機構の開発はZ軸方向での制御は開発できたが,定圧制御の精度が悪く,未完成のため,上記のような評価とした.
|
Strategy for Future Research Activity |
まずは,定圧・定送り制御機構を持つ加工装置を完成させるため,定圧制御の実現を目指し,制御理論の見直しおよびプログラムのアルゴリズムの再検討を行い,開発を目指す.さらにXY軸のステージの2軸同時制御のみでの加工は出来ているため,次にZ軸との連携による加工を行なう.研削砥石の設計製作と静水圧付与冶具の試作からの改善を行ない,平面方向の抑えを実装する.
|
Causes of Carryover |
砥石製作の予定が遅れたこと,およびZ軸ステージ用のモータ選定が遅れたことにより,次年度使用額が生じた.また,定圧制御の精度検出用の計測器が故障してしまい,そのための修理費が必要となったため,その費用としても使用する予定である.
|
Research Products
(2 results)