2016 Fiscal Year Research-status Report
高精度中間周波数形状表現手法を用いた超精密形状創成加工シミュレータの開発
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16K06022
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
森田 晋也 東京電機大学, 工学部, 教授 (30360655)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 超精密加工 / 光線追跡 / 高精度形状モデル / 中間周波数形状 |
Outline of Annual Research Achievements |
長田パッチによれば,任意形状の断面を持つ切削工具や研削工具によって除去された加工面を任意精度で再現することができる.これを利用して与えられた工具形状と軌跡に基づいて指定された精度で形状を再現する長田パッチモデルを自動生成する形状処理手法を構築する.本手法を切削・研削加工によって創成された中間周波数形状をモデル化し,研磨加工による中間周波数形状の遷移を基礎研磨実験による形状変化データベースにより予測し,加工プロセス中途における光学性能への影響を定量的に再現することで,形状創成/研磨の最適な工程設計を可能とする計算手法を提案することが本研究の目的となる. そこで,局所陰関数によるロバスト計測点群処理法を用いて長田パッチを高精度に生成する手法を適用し,切削工具軌跡や研削工具軌跡を用いた光学加工面の高精度形状抽出技術について開発を行った.局所陰関数を用いた中間周波数形状の再現において,近似の条件によって中間周波数形状が保存される場合と除去されてしまう場合があった.そこで非球面光学素子の形状測定点群モデルを作成し,形状の再現性に対する陰関数生成条件について調査を行った.陰関数生成条件である近似誤差や,点群の拡大/縮小操作の倍率を変化させながら,再現された陰関数モデルが,元の点群の形状を忠実に再現しているか,誤差評価を行った.これによって,本研究の提案する長田パッチによる中間周波数形状モデル化の高精度化に資する知見が得られた. 当年度の研究成果を用いることによって,切削・研削加工によって創成された中間周波数形状の任意精度でのモデル化を行うために必要な形状処理操作に求められるパラメータ選定基準を明らかにすることができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
非球面光学素子の形状測定点群モデルを作成し,さまざまな陰関数生成条件についてて形状の再現性評価を行い,切削・研削加工によって創成された中間周波数形状の任意精度でのモデル化を行うために必要な形状処理操作に求められるパラメータ選定を行うことができた.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,当初の予定の通り研磨加工による中間周波数形状の遷移予測のための基礎研磨実験と加工プロセス中途における光学性能再現による最適工程設計に必要な技術開発を行う.
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Causes of Carryover |
価格変動により端数が生じたため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
引き続き適切に支出計画に基づいて執行する.
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