2017 Fiscal Year Research-status Report
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16K06036
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
岩崎 渉 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究員 (20712508)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 直子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究員 (00712481)
中野 禅 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究グループ長 (50357646)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 電気化学 / イムノクロマトグラフィー / 多孔質金属 |
Outline of Annual Research Achievements |
多孔質金属シートを化学分析システムの検出器として用いるためにスパッタリング法により金コーティングを試みた。表面は金でコーティングされていたが、孔の内部の方まではコーティングされていなかった。本年度はメッキによるコーティングを行うことができなかったため、今後はメッキによってコーティングする方法を検討する。 また、金コーティングは出来なかったが、多孔質金属膜を化学分析システムに導入するための測定冶具を作製し、ニトロセルロース膜を流れる緩衝液が多孔質金属膜を透過してもう一方のニトロセルロース膜に流れ込むかどうかを検討した。その結果、ポンプ等を用いなくても多孔質金属膜を緩衝液が透過して流れ込むことを確認した。このシステムを用いることで、多孔質金属膜が化学分析システムに利用できることがわかった。また、多孔質金属電極は用いていないが、本分析システムの実用性を改善するために測定条件の最適化や操作性の改善を試みた。それにより、性ホルモンの一つである硫酸エストロンを測定することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
多孔質金属シートを化学分析システムの検出器として用いるための金コーティングには成功しなかったが、多孔質金属膜を化学分析システムに導入するための測定冶具を作製し、ニトロセルロース膜を流れる緩衝液を多孔質金属膜を透過させてもう一方のニトロセルロース膜に送液することに成功した。本システムを用いれば多孔質金属膜を化学分析システムに利用できるため、次年度で多孔質電極を作製したらすぐに測定に取り掛かることができる。また、多孔質金属電極は用いていないが、本分析システムの実用性を改善するために測定条件の最適化を行い、電気化学イムノクロマトグラフィー法により性ホルモンの一つである硫酸エストロンを測定することに成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
多孔質電極を作製し、本年度に作製した分析システムに導入し、生体物質の分析を行う。そこで、従来の電極との比較を行い、多孔質金属膜を用いた電極の有用性を示す。
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Causes of Carryover |
本研究計画2年目の予算使用額は当初の予定よりも多く使用しているが、1年目に生じた残額があったため、次年度使用額が生じた。最終年度は本年度と同様にテクニカルスタッフを雇用し、研究推進の迅速化を図る。
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Research Products
(4 results)