2016 Fiscal Year Research-status Report
高濃度固気二相流中における粗大粒子の運動(離散粒子モデルと高速MRIによる検討)
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16K06081
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
辻 拓也 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (90379123)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 固気二相流 / 離散要素法 / 流動層 / MRI / 浮力 / 偏析 / DEM-CFD |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は主に以下の三点を実施した. 1. 粗大粒子モデルによる大規模離散粒子シミュレーション: 本研究の対象である粗大粒子を含む高濃度固気二相流を,粒子レベルで大規模に計算可能な並列プログラムを開発した.また実際にこのコードを用いて,流動層内に投下した単一の粗大粒子の運動に関する数値シミュレーションを実施した.特に流入気流速度や粗大物体の密度を変化させ,粗大粒子に発生する力とその運動との相互関係について明らかにした. 2.粒子層のレオロジー特性把握のための離散粒子シミュレーション: 高濃度固気二相流中において,媒体小粒子群の変形や充填率などの変化は,粗大粒子に働く力やその運動に重要な影響を与えると考えられる.本年度は,粉体のレオロジー特性に関する最新の文献調査を行った. 3. 高速MRI計測による実験計測: 流動層中における粒子群の分布をMRIによって計測することを可能とするために,中鎖脂肪酸油を核材,寒天を皮殻材とする平均粒径1.02 mmの人工球形カプセル粒子を大量に作成した.本研究では,医療用のMRI装置を改造して用いるが,これに設置可能な流動層装置を設計・製作した.共同研究先であるスイス連邦工科大学チューリッヒ校に滞在し,実際にこれらの粒子や装置を用いて実験を実施した.単一粗大粒子を投下し,時間分解能52 msecの高速計測を行った結果,層内に発生する気泡群および粗大粒子の運動を明瞭に観察可能であることを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね計画通り進行している.
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Strategy for Future Research Activity |
概ね計画通り進行しており,来年度以降についても交付申請書に記した計画を着実に進める.
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Causes of Carryover |
実験をスイス連邦工科大学チューリッヒ校において実施した.差額が生じたのは,当初計画より滞在期間が短くなったためである.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度以降においても,スイス連邦工科大学チューリッヒ校で実験を行うことを予定しており,その旅費・滞在費として使用予定.
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Research Products
(6 results)