2016 Fiscal Year Research-status Report
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16K06089
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| Research Institution | Kumamoto University |
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Principal Investigator |
宗像 瑞恵 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 准教授 (30264279)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 境界層 / 回転円板 / 境界層遷移 / 液滴 / 慣性力 / 濡れ性 / 接触角 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
直径300mmの円板を用いて高レイノルズ数での円板上に発達する気流の境界層流れに公転が与える影響について調査においては、ある公転位相角での速度場を熱線流速計で遷移現象，境界層の構造や流領域での速度場，乱れの特性について計測した結果、公転運動の影響による境界層遷移の促進のみならず、公転運動に伴う気流のせん断流によって境界層構造全体の移動や変形が生じていることを明らかにした。
微小量の液体を付着させた静止円板に自転と公転運動を任意の角加速度の起動回転中における液体の軌跡に着目した挙動を調査においては、界面活性剤を含有する付着液を用い、円板表面は親水性の状態で、液体の挙動を高速度カメラによって撮影した。得られた画像を解析することによって、液体が動き出した円板表面位置の加速度や液体の軌道が変化する位置の加速度などを回転条件によって比較検討し、円板に与えた自公転の加速運動が円板に付着した液体の軌道に与える挙動について明らかにした。同方向と逆方向の公転運動を与えた場合で液体の流れに大きな違いがみられ、それらの違いは自公転速度の相対速度の大きさに依存し、その相対速度が大きいほど液体が動き出すための臨界速度は大きくなることを明らかにした。また、臨界加速度を超えると、公転中心からの距離が遠い位置にある液体ほど先に動き出し、コリオリ力の影響のみならず、そのときに応じた公転半径方向外向きの力を受けて偏向して流れていくことがわかった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
熊本地震の影響で研究を実施できない期間があったり、既存の計測機器の一部が地震被害で使用できなかったり、装置改造予定の業者も復旧対応で、図面のすり合せなどの調整が遅れたため。
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| Strategy for Future Research Activity |
研究協力者および連携研究者の吉川氏とH28年度の進捗状況を踏まえてH29年度計画を見直し、常に研究状況に関する情報交換を行って研究の推進を図る。
また、半導体製造装置メーカーである東京エレクトロン九州の研究協力者とも情報交換を行い，実用上の面での相談も行う。
国内および国際学会での口頭発表や論文発表により研究成果を発表することも念頭に計画的に研究計画を遂行する。
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| Causes of Carryover |
熊本地震の影響で研究遂行に遅れが生じ、計測センサや液剤などの物品、必要な加工に係る経費が次年度使用額として生じた。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
計測センサや液剤などの物品、必要な加工に係る経費として、翌年度分の使用予定内容に加えて使用する計画である。
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