2018 Fiscal Year Annual Research Report
Direct numerical simulation of a three-dimensional turbulent boundary layer with emphasis on a corner flow in a wing-body junction
Project/Area Number |
16K06101
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Research Institution | Japan Aerospace EXploration Agency |
Principal Investigator |
阿部 浩幸 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 航空技術部門, 主任研究開発員 (80358481)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 3次元乱流境界層 / コーナーフロー / 直接数値シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,航空機翼面と胴体のコーナー部に生じる3次元乱流境界層の乱流輸送現象の解明を目的に,①逆圧力勾配の平板乱流境界層DNSコードと②コーナーフローDNSコードの開発を行った.なお,①のDNSは,コーナー部と翼面の乱流境界層の違いを定量化するために必須である.①の計算は,リスケーリング・リサイクリング法(Lundら,1998)を用いてドライバー部の計算を行い,そのデータを流入条件として与え,逆圧力勾配の平板乱流境界層のDNSを行うものである.逆圧力勾配の形成は,乱流境界層に平衡状態が得られる条件を念頭に置き,上部境界の主流速度の大きさを操作することにより行った.空間的離散化は,流れ方向・スパン方向は4次精度中心差分,壁垂直方向は2次精度中心差分で行った.一方,②の計算は,翼と胴体のコーナー部の2次流れを念頭に,矩形ダクトのDNSを行うものである.空間的離散化は,流れ方向は4次精度中心差分,その他の方向は2次精度中心差分で行った.コードの開発後,レイノルズ数効果とアスペクト比の影響の検討を行った.加えて,コーナーフローを予測可能とするRANSモデルの開発として,研究代表者らが開発を進めてきたk-εモデルに対しDNSデータを用いて2次非線形渦粘性表現を開発するとともに,開発したモデルをJAXAが開発した圧縮性ソルバーFaSTARに導入した.NASA Langley Research Centerの乱流モデルテストケースに対する検証の後,航空機周りの乱流場の代表的なテストケースであるNASA Common Research Modelの風試結果に対して検証を行った結果,開発した非線形k-εモデルは,高迎角時の翼と胴体のコーナー部の剥離を実験と同程度の大きさに予測し,コーナーフローの予測に成功した.
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