2016 Fiscal Year Research-status Report
ヒト疾患モデルとしてのメダカ胚における心臓内血流の三次元計測
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16K06107
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
二宮 尚 宇都宮大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70212123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 勝 宇都宮大学, 学内共同利用施設等, 教授 (20414013)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 三次元速度計測 / デジタルホログラフィー / メダカ胚 |
Outline of Annual Research Achievements |
遺伝的心臓疾患の早期発見・早期治療は、生存確率を大幅に向上させることが期待できるため、その実現が切望されている。そのためには、生体内の心臓及び大静脈内の血流に対するin vivo計測の実現が必須であるが、未だ、あらゆる生物においても、その血流に関するin vivo観察を行った例は皆無である。近年、ヒト疾患モデルとして、対外発生が可能なメダカなどの小型魚類が用いられるようになってきた。メダカ胚は卵膜が透明であり、発生器の体内組織の観察が容易である。そこで、発生初期のメダカ胚に対し、高速度カメラを用いて心臓及び大静脈内の血流を顕微鏡下でin vivoにて観察することで、将来的に遺伝的心臓疾患の早期発見に繋がる基礎的知見を得ることを目的とする。本研究では、顕微鏡下でメダカ胚における心臓及び大静脈内の血流を高速度カメラによって観察し、その可視化画像に対して輝度反転と背景除去を行うことで、PIV(粒子画像流速計:Particle Image Velocimetry)による計測を可能とした。その結果、大静脈内の血流に関しては、心臓の拍動に伴う血流速度の脈動を確認し、心臓内の血流に関しては、弁の開閉による流速変化の様子を確認することに成功した。一方、三次元速度計測を実現させるためのドップラー位相シフトホログラフィーに関しては、高精度移動ステージ上に設置した異なる速度で移動する複数の粒子に対し、個々の速度を分離して計測出来ることを実証した。また、ドップラー位相シフトホログラフィーによる三次元速度計測が拡大光学系を導入しても実現計測が可能であることを検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請時の平成28年度の研究実施計画通りの研究成果が得られているため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はまず、本年度までに実現した、メダカ胚における心臓及び静脈内の血流に関する二次元in vivo計測の結果を国内外に公開しつつ、関連する研究分野の情報収集を行う計画である。また、三次元流速測定法であるドップラー位相シフトホログラフィーの開発に関しては、多点での同時計測と拡大光学系を利用した微小領域での計測を同時に実現出来るように、更なる計測法の改良を行う予定である。
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Research Products
(15 results)