2018 Fiscal Year Annual Research Report
3-D Measurement of the Blood Flow in the Heart of Medaka Embryo as Human Disease Model
Project/Area Number |
16K06107
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
二宮 尚 宇都宮大学, 工学部, 准教授 (70212123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 勝 宇都宮大学, バイオサイエンス教育研究センター, 教授 (20414013)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | メダカ胚 / PIV / in-vivo |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、発生期のヒト疾患モデルとして用いられるメダカ胚における心臓内血流の三次元流動の詳細を、ドップラー位相シフトホログラフィーとPIVを併用することで、顕微鏡下での単眼観測によって三次元的に計測することを目標とした。 メダカ胚は卵膜が透明で、発生初期は心臓や大動脈などの臓器も透明であり、赤血球濃度も低いため、その流動は顕微鏡下で容易に観察することが可能である。また、得られた動画をPIVの原理を用いて解析すれば、その流動の二次元計測は難しくはない。しかし、胚の形状はほぼ球であるため、その血流は三次元的であると考えられる。一般的に、顕微鏡下の観察では、ステレオ法に必要な十分な視差が取れないため、三次元的な観察は容易ではない。従って、メダカ胚における心臓内血流の三次元流動を観測し、発生期の異常を検知するためには、単眼観測にて三次元流動の詳細を明らかにする新たな計測手法の確立が必要である。 本研究では、メダカ胚の心臓内血流に対し、まず顕微鏡下で観察を行い、更に二次元のPIVの原理を併用することで、メダカ胚の静脈及び心臓内の血流の二次元流動の詳細を計測した。 発生期のメダカ胚の心臓内血流は、赤血球濃度が低く、離散的な粒子画像の運動を用いて流体の二次元流速を計測するPIVによる二次元計測を行うことは可能である。しかし、発生期は赤血球の色彩も弱く、画像のコントラストが低い。そこで、顕微鏡画像に前処理を施すことによって、色彩の薄い発生期のメダカ胚の心臓内血流に対するPIVによる二次元in-vivo流速測定を実現した。これと並行して、顕微鏡下でステレオ視を可能とするマイクロプリズムを設計し、顕微鏡下での生体内血流の三次元計測の可能性を示した。
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