Development of vibration absorbing device utilizing chaotic vibrations of buckled curved plate for reduction of low-frequency sound

2018 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 16K06145
• Research Institution: Gunma University
• Principal Investigator: 永井 健一 群馬大学, その他部局等, 名誉教授 (00110403)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 丸山 真一 群馬大学, 大学院理工学府, 准教授 (60344925)
• Project Period (FY): 2016-04-01 – 2019-03-31
• Keywords: 非線形振動

Outline of Annual Research Achievements

簡素で高効率の低周波音吸収の新手法として，座屈後曲面板を用いた，飛び移りカオス振動誘起型の低周波音吸振装置の開発を目的とする．平板を座屈後変形させた曲板の動的飛び移りによる大変形で広帯域の振動を誘起させ，低周波の振動騒音のエネルギー吸収の新技術を確立し，汎用で低コストの低周波音吸収法による装置を新たに提案することを目的とし，座屈後曲面振動板の振動実験を行った．
炭素繊維の方向が異なる二層を表裏非対称に積層させたCFRP板を中心固定し，制作時の高温から常温に低下させ，熱膨張係数の異方性により双安定性を有する試験片を作成した．曲率形状板は，曲率方向が互いに直交した二つの安定形状を有した．矩形境界に対し炭素繊維配位方向が異なるCFRPの試験片を複数作製し，周期横方向加振力の下での非線形振動実験を行った．
矩形板の一つの境界に対して，二層の炭素繊維の配位方向が平行および直交となる，[0/90]のCFRP 板を一様な周期横方向荷重で加振した場合は，加振周波数の掃引に一方の安定平衡状態から，もう一方の安定平衡状態への跳躍的な遷移が生じることはなかった．
矩形板の一つの境界に対して，二層の炭素繊維の配位方向が45 度および- 45 度である[45/- 45]のCFRP 板での加振実験では，加振周波数の掃引による共振発生時に一方の安定平衡点から他方への跳躍を伴う遷移がみられた．
炭素繊維の配位方向が[45/- 45]のCFRP 板の境界辺上に集中質量を取り付けた状態で加振実験を行ったところ，CFRP 板の固有振動数の変化とモード外力への影響によって，大振幅時には動的な飛び移りを伴う変形がみられた．