2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K06163
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
槇 徹雄 東京都市大学, 工学部, 教授 (20465363)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田久保 宣晃 科学警察研究所, 交通科学部, 部長 (50356226)
大賀 涼 科学警察研究所, 交通科学部, 室長 (50392262)
櫻井 俊彰 東京都市大学, 工学部, 准教授 (80610047)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ミニカー / 衝突安全 / 自動車技術会 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年3月開催の自動車技術会・関東支部・平成29年度学術研究講演会において、「ミニカーのフルラップ前面衝突時における乗員傷害に関する研究」に関する講演を実施し、本発表でベストプレゼンテーション賞を受賞した。詳細は下記の通り。 本研究内容としては、ミニカーのマルチボディモデルとFEM部分モデルを用いてコンピュータ解析を実施して乗員の傷害挙動を模擬し、ミニカーの車体変形の原因が乗員とミニカー上屋の慣性力により変形していることをメカニズム分析として明確化した。さらに、解析上、ミニカーの上屋の変形を抑え、その結果としてセンターピラーの変形が抑制されることで乗員の胸部傷害レベルを低減できることを明確にした。平成29年度では、昨年度の解析結果の妥当性を明確にするとともに、異なる新型車両2台を衝突試験し、ミニカーのあるべき衝突安全性能を明確にする予定である。
【解析手法】TASS International のHybrid-III AM50 相当のマルチボディモデル(3)を用い,実車衝突試験で使用したトヨタ車体製コムスロングAK15E(以下,実車)の内装を模擬した車内モデルを作製した(図2,3).解析するにあたり実車衝突試験時の動画解析から確認できたシート,ショルダーベルトアンカー,インナーパネル,ステアリングホイールの移動を再現した. 【解析結果】B ピラーの変形を抑制することで,胸たわみの最大値が傷害基準である42mm 以下に減少すると予想される.また、B ピラー変形要因はルーフの慣性力とシートベルトアンカーの引張荷重であり,B ピラー変形を抑制させるにあたり,その両方を考慮する必要がある.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
衝突実験を平成28年度実施予定であったが、共同研究者の海外留学と重なったため実験自体平成29年度にずらしている。一方、時間的な余裕ができたため、事前のコンピュータ解析検討を実施し、当該車両の傷害発生メカニズムが明確になり、実験条件などの効率的な決定が可能となった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度では、昨年度の解析結果の妥当性を明確にするとともに、異なる新型車両2台を衝突試験し、ミニカーのあるべき衝突安全性能を明確にする予定である。
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Causes of Carryover |
一般に衝突実験では物品に損傷が発生するため事前の予備検討を実施する必要があるが、実験自体平成29年度に繰り越しとなったため、現時点で予備品として1本のみ購入している。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度は衝突実験を実施する予定である。
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Research Products
(1 results)