2018 Fiscal Year Annual Research Report
Realization of Nonholonomic Interaction in Dexterous Motions with Collisions as Discrete Events
Project/Area Number |
16K06166
|
Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
中島 明 南山大学, 理工学部, 准教授 (70377836)
|
Project Period (FY) |
2016-10-21 – 2019-03-31
|
Keywords | 球体ロボット / 転がり拘束 / 航空機 / 非線形最適制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
1つ目の研究成果として,内部に駆動源として二輪車両を有する球体移動ロボットを考案および制御則の構築と検証を行った.具体的には,まず,2次元平面内において,二輪車両の車輪・支持点と球体内部の接触点に関する転がり接触条件,および球体外部と地面の接触点における転がり接触条件を表現する拘束式を導出し,内部車両と球体の運動を拘束力による連成項を持つラグランジュ運動方程式としてモデル化した.次に,得られたモデルを,拘束された配位空間に属するように制御変数を選択肢,拘束力を消去することで低次元化モデルへの変換を行った.この低次元化モデルに関して平衡点近傍における線形化モデルを導出し,目標点への状態フィードバック則を導出した.得られた制御則について,シミュレーションと実験(口頭発表時)による検証を行い,内部の二輪車両の安定化を行いつつ外殻の球体をすばやく目標点へと移動させることが可能であることを実証した.従来の内部車両駆動形の球体ロボットでは,球体に対して車両の相対位置を変えることで,偏心した重心による重力効果により移動する,非常に緩慢な動きしか行うことができなかった.一方本研究では,内部車両が車輪で球体内部を直接的に駆動することに得られる推進力を積極的に利用しており,かつ内部車両の安定性も実現することで,迅速な移動を可能としたものである. 2つ目の研究成果では,航空機においてパイロットのコマンドと可変翼のアクチュエータの可動飽和により引き起こされる振動現象のPIOについて,非線形最適制御を適用することによる抑制効果と安定性の向上を行った.従来は線形モデルを用いた制御則ではなく,直敵的に非線形モデルを扱うことで,広域に安定化を行うことが可能である.
|