2017 Fiscal Year Research-status Report
頑健な自律ヒューマノイドロボットプラットフォームの開発
Project/Area Number |
16K06191
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
林原 靖男 千葉工業大学, 先進工学部, 教授 (20298293)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 隆一 千葉工業大学, 先進工学部, 准教授 (20376502)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ヒューマノイドロボット / ロボットプラットフォーム / ロボカップ / 頑健 / 自律 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,頑健な自律型の小型ヒューマノイドロボットプラットフォームを構築して,その技術を公開することを目的とする.平成29年度の計画は,プログラムのポーティングと,歩行速度,転倒時の故障率などの客観的な諸元を採取することであった.転倒時の故障率などのデータに関しては,平成29年5月に開催された日本機械学会ロボティクスメカトロニクス講演会で「ロボカップ用オープンプラットフォームヒューマノイドロボットの開発 第1報 メカニズムの設計と製作」というタイトルの講演で紹介している.講演会はポスター発表であり,合計1時間半の発表時間があったが,電池交換の時間以外はロボットを歩かせ続け,頑健さを示すために硬い床に計30回程度転倒させたが,壊れることなく動き続けた.ハードウェアの設計データに関しては,ウェブサイトGitHubで公開している.電子回路や材料や切削データ,製作の様子なども公開しており,これらのデータがあれば,ハードウェアを完全に再現することが可能である.これにより,ハードウェアに関しては,オープンプラットフォームとして利用しやすい環境を整えたと考える.実際に,例えば大阪大学など我々のデータを利用してロボットを開発しているという研究者もおり,今後の広がりを見せていくと考えられる.ソフトウェアに関しても現在開発を進めており,モジュール化により見通しの良い歩行ソフトウェアのフレームワークができつつある.こちらに関しては,従来の我々のシーケンスで制御する歩行以外に,予見制御を用いた制御も新たに導入しており,歩行のアルゴリズムを容易に切り替えられる歩行理論の検証用プラットフォームとして利用しやすい環境を整えている.平成30年6月末にカナダで開催されるRoboCup2018終了後に,ソフトウェアに関しては,初期バージョン完成として公開する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画書の通りに研究が進んでいる.ハードウェアの評価とソフトウェアの開発が平成29年度の課題であったがほぼ全て行うことができた.公開に関しては平成30年度に予定していたが,ハードウェアに関しては,既に公開しており,当初の計画以上に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
研究実施計画の通り,平成30年度は情報の公開を行う.また,頑健さが求められるロボットプラットフォームという観点から,満足できる仕様になっているかを,ロボット関連の研究者や初学者である学生にアンケートを行う.これに関しては,大阪大学の杉原研究室にロボットを貸し出して,最新の歩行理論を導入して,頑健かつ理論の検証に耐えうるロボットであるかを検証する.ソフトウェアに関しては,平成30年度前半に公開する予定である.
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Causes of Carryover |
技術の公開の場であるロボカップが国内で開催されたために出張費用が予定より少額で済んだことが挙げられる.ただし,平成30年度は技術の評価および公開のために,多く出張する予定であるため,旅費で使用する予定である.
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Remarks |
オープンプラットフォームであるため,GitHubにメカニズム及び電子回路の設計データを載せている.これにより,ロボットの複製が可能になっている.また,OpenPlatfomの情報発信をロボカップのチームCIT Brainsを通じて行っている.
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