2017 Fiscal Year Research-status Report
ORiNの有用性の実験的検証と3Dプリンターライクに利用できる加工ロボットの開発
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16K06203
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Research Institution | Tokyo University of Science, Yamaguchi |
Principal Investigator |
永田 寅臣 山陽小野田市立山口東京理科大学, 工学部, 教授 (50435070)
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Project Period (FY) |
2016-10-21 – 2019-03-31
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Keywords | 産業用ロボット / ORiN / CAD/CAM / CLSデータ / STLデータ / 加工ロボット / データインタフェイス |
Outline of Annual Research Achievements |
現在普及が進んでいる3Dプリンタは ステレオリゾグラフィ(STL)によって簡単に動作させることができる。STLは 積層造形法に代表されるラピッドプロトタイピングシステムの標準的なファイルフォーマットになっており、多くのCADソフト、デザインツールよってサポートされており、高額なCAMソフトを必要としないという大きな利点がある。このため、本研究で提案する加工ロボットでもSTLに対応できるようにした。 【3】STLデータの最適化機能の開発 3Dプリンタのように低価格なデサインツールで生成できるSTLデータから直接加工を行うことができるロボットンステムを開発するにあたり、プリプロセッサの仕様について検討し、設計を行った。STLデータは積層加工に適したフォーマットであり、曲面を構成する場合サイズと密度を調整できる多数の三角パッチが何層にも積み上げられた構造をしている。このため、ロボット加工などの切削加工でSTLデータを用いる場合は、如何にして不要な三角パッチを除去し、加工目標となる表面上の三角パッチのみを面落ちすることなく抽出し、再構成できるかが重要となるため、最適化のためのアルゴリズムを開発した。 【4】最適化されたSTLデータに基づく工具経路のスマート生成法の開発 【3】で再構成されたSTLデータ内の多数の三角パッチを参照することで、目標の加工形状を知ることができる。3DプリンタのようにCAMを必要としない利用環境を実現するためには、この最適化されたSTLデータから直接、曲面に倣ったジグザグや渦巻きなどのエ具経路を生成させる必要がある。このため、ジグザグパス生成時のピックフィードやインボリュート曲線等の渦巻きパス生成時の放射方向のビッチといった非常に単純なパラメータを設定するだけで曲面に沿った位置と姿勢情報からなる望みのエ具経路を生成できるプリプロセッサを開発した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成28年度の【1】ORiNの仕様調査と制御系の開発に必要となる機能の抽出、【2】ORiNが搭載された産業用ロボットへの「CLSデータに基づく軌道追従制御法」の適用実験と評価、に加えて平成29年度は【3】STLデータの最適化機能の開発と【4】最適化されたSTLデータに基づく工具経路のスマート生成法の開発を計画通りに実施することで、ORiNミドルウェアが搭載されたロボットのための3Dプリンタライクなインタフェイスの要素技術を構築できた。 [1] F. Nagata, K. Watanabe and Maki K. Habib, Machining Robot with Vibrational Motion and 3D Printer-Like Data Interface, International Journal of Automation and Computing, Vol. 15, No. 1, pp. 1-12, 2018.
この他、産業用ロボットを使った不良品の自動検出・仕分システムを開発するために必要となる人工知能については、深層学習を応用することで基本システムの設計を行うことができた。 [2] F. Nagata, K. Tokuno, H. Tamano, H. Nakamura, M. Tamura, K. Kato, A. Otsuka, T. Ikeda, K. Watanabe, M.K. Habib, Basic Application of Deep Convolutional Neural Network to Visual Inspection, Procs. of International Conference on Industrial Application Engineering (ICIAE2018), pp. 4-8, 2018.
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Strategy for Future Research Activity |
【5】「3Dプリンタライクに利用できる切削加工ロボット」の開発と加工実験による総合性能の評価 平成29年度のサブテーマ【3】,【4】で開発したプリプロセッサの機能で得られるSTLデータから算出された工具経路(CLSデータ)を、平成28年度のサブテーマ【1】,【2】で開発したORiNに対応した基本制御系の目標軌道として与えることができるようにソフトウェアを開発する。これにより、「3Dプリンタのような操作性で利用できる除去加工ロボット」を実現する。その後、CADで設計した自由曲面を有する木型や発泡スチロール型のモデルに加え、イラストレータなどのデザインツールで作成したオーナメントやアウトラインフォントをSTL形式で生成し、提案するロボットでダイレクトに加工するといった実加工実験を通じて総合性能を評価する。なお、本研究で対象とする材料は型製造メーカからの需要の多い木質材料と発泡材料である。 以上の研究計画のとおりに進行させることで、最終的に「3Dプリンタライクなデータインタフェイスを持つ加工ロボット」を、ORiNインタフェイスを持つ産業用ロボットのベストプラクティスとして発表する。さらに、深層学習 (Deep Learning)の技術を応用し、産業用ロボットを使った不良品の自動検出・仕分システムを開発するために必要となる人工知能の設計技術を構築する。
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Causes of Carryover |
購入予定であった樹脂材料が在庫切れであったため、次年度の執行計画となったために次年度の使用額が生じております。
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