2017 Fiscal Year Research-status Report
ウェアラブル非侵襲型生体制御系モニタリング装置の開発
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16K06205
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Research Institution | Ibaraki National College of Technology |
Principal Investigator |
菊池 誠 茨城工業高等専門学校, 国際創造工学科, 教授 (20270217)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ウェアラブルデバイス / 非侵襲計測 / 生体制御系 / モニタリング / 体内雑音 / システム同定 / モデリング / 医療過誤 |
Outline of Annual Research Achievements |
身体に負担をかけることなく健康を管理するモニタリング製品の研究開発は、大学・研究機関だけでなく大手医療メーカー、ベンチャー企業等にも広がりつつある。また、就労平均年齢が高まる中、就労者の健康の維持や高齢者の健康寿命を延ばす方策が社会的課題となっている。近年、医学、医療技術・機器の高度化が進むと同時に、予防医学、疾病予防の観点から一般利用者向けの簡易的な生体計測機器の開発も進んでいる。このような動向の中で、本研究では後者の簡易生体モニタリング装置の提案、開発、そのためのアルゴリズムの提案及び検証を目指している。具体的には、健康状態と相関のある生体制御系の主要な身体情報、例えば日常動作に付随する身体の軌跡、外部刺激に対する身体の反応速度、脈拍数や血流量を計測することで、それらの情報から例えば筋骨格系や神経系のむだ時間、時定数や動作の利得(反応の速さや大きさ)などの生体制御に関係する情報を収集する。また、その手法の提案及び精査や実験装置を試作している。更に、筋電位、心電位などの情報を加えて、生体制御系の状態を連続的に把握するシステムの構築を目指している。 本研究で重要視することは、(1)被験者に身体的及び心理的負荷をできるだけ加えずに、身体の情報を連続して数値化して評価すること、(2)脈拍、血圧、姿勢の情報を利用することで、生体を健康に保つための生体情報をハード面からサポートする仕組みを提供することである。 当該年度は上記(1)(2)に関連する技術動向調査に加え、体内雑音の測定装置を製作して、体内雑音の測定と共にその時に発生する心電図を測定した。また、昨年度に引き続き実験装置の構築・改良と生体制御系の数学モデルの作成および生体信号の解析方法を検討した。並行して、生体情報を利用したデータの紐付けや管理方法に関して個体識別アルゴリズムの効率化の観点から提案・検証及び考察を加えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
全体的にはおおむね順調であるが、一部のプロセスで遅れが生じている。具体的には、当該年度の主な作業は動向調査などの情報収集に加え、計測系の構築や信号処理アルゴリズムの検討・最適化など実験装置の構築・試行であったが、その中で情報収集、計測系の構築、試験的データの測定等については、おおむね順調に作業が進み、当初の目的を達成できたと思われる。一方、信号処理アルゴリズムの検討・最適化については、前年度からの作業遅れの影響と計測方法を見直した影響で、検討素材となるデータの収集が予想よりも遅れ、試験及びアルゴリズムの検証などの評価・改良のプロセスが予定よりも遅れている。現在、遅れを回復するために作業を進めているが、この影響でデータ等が不足しており、前年度分の成果を公表するプロセスに遅れが生じている。今後とも回復作業に重点を置きながら順調な進展を目指す予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は計画のとおり、引き続き生体情報の計測方法や信号処理アルゴリズムの改良を重ねて目標とするシステムの構築を目指す。具体的には、生体情報の中から有効な情報を抽出する方法を従来の手法を基本として、ある程度大きく踏み出して試行することに重点を置き、一般環境下での動作に適した信号処理系を提案して開発することで、日常生活の環境の下で身体制御系の状態を評価することができるシステムの提案及び提供を目指す。並行して、処理系の実装実験を実施して、実用上の問題があるかどうか、繰り返して確認する。その後、実装済みの装置で生体制御系のパラメータ同定を非侵襲で行い、日常起こりうる様々な状況下でのシステムについて動作を検証する。最終的には装置の小型化や測定箇所の配置及び測定点数の最適化について改良を重ねて、低コストと使いやすさを考慮したシステム構成を目指す。
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Causes of Carryover |
70円が生じた理由は物品購入の際、市場での価格変動等により、想定した価格と実際の価格との間に差異が生じたためであり、この70円は次年度の電子部品購入に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)