2016 Fiscal Year Research-status Report
トラクションモータ向け電流重畳可変磁束リラクタンスモータの開発
Project/Area Number |
16K06221
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
新口 昇 大阪大学, 工学研究科, 助教 (60614039)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 可変磁束モータ |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,当初の計画で挙げたパワーバンド拡大とモータ効率向上に取り組んだ.これまでは,電流重畳可変磁束リラクタンスモータを同期モータとみなし,ロータとステータの形状設計を行っていたが,可変磁束機能を有する正弦波駆動のスイッチトリラクタンスモータとみなすことで形状変更を実施した.スイッチトリラクタンスモータは,磁気随伴エネルギーの変化率を高くすることで,高トルク化が可能である.そのためには,ステータのティースをストレート形状にして,スロット開口幅と同程度の幅を有するロータの磁極を設ければよい.また,制御面についても改良を行った.これまで,AC電流とDC電流の比率を制御していなかったが,AC電流とDC電流の比率をモータ形状に適した数値に制御することで,モータ出力を上げることができることがわかった. このような改良を加えた結果,パワーバンドは30以上を実現し,モータ効率も高速回転域で90%以上を達成した.トラクションモータとして使われているIPMモータと比較すると,パワーバンドはIPMモータの数倍であり,高効率域は全体的に高速回転域に位置していることがわかった.また,スイッチトリラクタンスモータや誘導機に比べると全域でモータ効率が高く,パワーバンドも大きかった.さらに,IPMモータには及ばないが,トルク密度もスイッチトリラクタンスモータや誘導機より高いことがわかった. このように,今年度の目標であったパワーバンドとモータ効率を高いレベルで実現することができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
目的としたパワーバンド拡大とモータ効率向上を高いレベルで実現できたから.
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Strategy for Future Research Activity |
電流重畳可変磁束リラクタンスモータのトルク密度は,スイッチトリラクタンスモータと誘導機より高いが,IPMモータよりは低い.トルク密度をできるだけ上げることが,今後の研究テーマとなる.
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Research Products
(10 results)