2018 Fiscal Year Research-status Report
マルチデバイスワイヤレス給電を実現する新しい対数螺旋構造コイルの開発
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16K06249
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Research Institution | Hachinohe National College of Technology |
Principal Investigator |
野中 崇 八戸工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (00390386)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ワイヤレス電力伝送 / 対数螺旋 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、送電側の高周波励磁回路の設計・製作、コイル形状から回路パラメータ及び回路計算までを行うプログラム、電磁界影響のSAR数値評価プログラム作成を行った。 送電側の高周波励磁回路は、E級アンプの基本設計をもとに、ワイヤレス電力伝送のインピーダンスを反映させた設計を行い、実際に回路を作製した。約300 kHzの励磁周波数において、コイル間効率90%以上、励磁回路効率90%以上となり、高効率の励磁回路が完成した。本研究の実証実験に利用していく予定である。 コイル形状から回路パラメータの算出プログラムは先行研究で完成していたが、電力、効率等の回路計算は、別のソフトウェアで行っていた。ひとつのプログラムで、回路パラメータから回路計算までを行うプログラムを完成させ、コイル設計と評価をまとめて行うことができるようになった。また、本プログラムは、行列計算により回路計算を行うことから、複数の受電コイルにおける評価も可能となった。 送受電コイルからの磁界による生体影響を考慮した検討を始め、磁界分布データより、局所的な比吸収率SARの算出を行うプログラムを作成した。磁界分布データは、電磁界シミュレータソフトを使用し、そのデータを入力することで、計算が可能になった。また、人体への電磁界影響に関する複数の研究論文報告と比較し、計算結果はおおおそ妥当であると考えられる。今後の予定として、磁界分布データが市販のソフトウェアから、本研究で作成中の磁界計算プログラムに移行することがあげられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
数値計算プログラムを改良し、電力、効率の評価まで行えることから、送受電コイルの評価が容易になった。また、実証実験に必要である励磁回路の設計・製作を行い、実証実験にスムーズに移行できる準備が完了した。
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Strategy for Future Research Activity |
完成した数値計算プログラムにより、対数螺旋コイルの形状決定を行い、実証実験により、評価を実施する。
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