2016 Fiscal Year Research-status Report
初期視覚モデルの応用による時間ディジタル変換回路の研究
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16K06318
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| Research Institution | Kanagawa University |
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Principal Investigator |
島 健 神奈川大学, 工学部, 教授 (50312088)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
Nicodimus Retdia 芝浦工業大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (90401538)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 環状多相発振回路 / 時間ディジタル変換回路 / 初期視覚モデル / 発振モード / 雑音 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
従来提案しているORIGAMI発振回路について、時間ディジタル変換回路へ応用するための改良について考察した。改良は発振周波数を高める工夫による分解能の向上と、環状発振回路内の信号伝搬の伝搬方向の変更である。発振周波数を高めるためには、回路内素子のファンイン・ファンアウトに着目した改良を実施し良好な結果を得た。信号伝搬の伝搬方向の変更に関しては、各段間に一方向伝搬素子を用いた。従来のORIGAMI発振回路および改良型ORIGAMI発振回路について、それぞれ電源電圧、素子モデルパラメータの変動を考慮した実験により、環状多相発振回路の振動の伝搬方向が一方向であるか、双方向であるかに関わらず、複数の振動モードが存在してしまうことが示された。①、②に関する考察およびシミュレーションの結果については、電気学会電子回路研究会にて報告した。
ORIGAMI発振回路の応用として，時間ディジタル変換回路を含めた容量式センサ用アナログフロントエンドを検討している．容量式センサでは容量の変化を時間に変換し，時間ディジタル変換回路を用いてディジタル出力信号を得る．ORIGAMI発振回路を用いた時間ディジタル変換回路の性能を精度良く評価するために，センサ信号取り込み時に混入する雑音を除去する必要がある．特に大きな問題と予想される商用電源の雑音を除去するためにN-pathフィルタを用いた雑音除去フィルタを提案した．提案したフィルタのシミュレーションによる検証結果を国際学会および電子回路研究会にて報告した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初期視覚モデルを応用した素子偏差、雑音等の影響を緩和する側方結合の方法の検討に先立ち、回路の非線形性変動や電源変動に起因する複数の発振モードの出現を回避する工夫するについて新たな考察が必要となっている。
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| Strategy for Future Research Activity |
①回路に非線形性があると振動モードの一意性が崩れるため対策が必要となっているので、[1]等の成果を参考に考察する。②初期視覚モデルによる空間信号処理方式の研究に関しては、なるべく多くの観測点での値から真値を予測する初期視覚モデルの応用による具体的な空間信号処理方式について①と並行して考察を開始する。回路の低雑音化を考慮した個々の回路ブロックの集積回路の設計・試作を実施する。
[1]茂呂誠一郎、若手研究（B）、課題番号19760249、研究期間2007－2008.
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| Causes of Carryover |
環状発振回路内の信号伝搬の伝搬方向に着目した改良実験においても、複数の振動モードが存在するという課題を回避できず対策が必要となったため、初期視覚モデルを応用した空間信号処理方式による時間分解能の改良まで研究が進捗せず、この研究成果を学会発表するために申請していた予算を使用できなかった。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
環状発振回路内の信号伝搬の伝搬方向に着目した改良実験を継続して実施することで期待される、単一の振動モードで発振する回路に関する検討結果、並びに、さらに初期視覚モデルを応用した時間分解能の改良に関す検討結果について、国内外の著名な学会で報告する。
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