2016 Fiscal Year Research-status Report
レティネクスの自動化による悪条件監視映像の視認性向上に関する研究
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16K06343
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
菊池 久和 新潟大学, 自然科学系, 教授 (70126407)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 画像強調 / retinex / 色彩信号処理 / 視認性 / 監視カメラ |
Outline of Annual Research Achievements |
悪条件監視映像の視認性向上を目的とする本研究において平成28年度の研究実績は主に次の4点に要約される。 (1) レティネクスを明度に関するシングルチャネル対数領域アンシャープマスキングとして定式化し、実装した。(2) 正白点ずれと正黒点ずれを同時補正するダブルカラーバランスを考案し、実装した。これが主に煙霧等で視認性が劣悪となる場合の視認性改善に顕著な改善効果があることを確認した。(3) 逆光、煙霧、暗光、通常光の4つのシーンテイストを分析し、強調効果の自動調整機構を装備した。(4) 暗光映像、暗部に発生するブロックひずみの低減法を考案した。 以上のとおり、当該研究目的、計画についてはおおよそ達成できたと考えられる。そのほか、赤外線カメラ映像についても適用し、視認性向上を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の個別目標は着実に進行している。 一方、映像撮影と論文投稿についてそれぞれ問題点とわずかな遅滞があるので、説明したい。
撮影については、悪条件映像の撮影取得について夜間走行自動車からの市街地撮影などを実施した。また定点撮影について検討したが、個人情報の問題等のため困難が多いことが判明した。そこで次年度にはドローンによる空撮を行う計画である。
静止画レティネクスの論文投稿は原稿執筆をほぼ完了し、現在投稿誌を選定中である。
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Strategy for Future Research Activity |
映像信号の実時間処理のため、アルゴリズムの軽量化とブロックひずみ検出低減処理の高速化を行う。 ドローン空撮により多様な悪条件テスト映像を収録し、実験に供する。
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Causes of Carryover |
映像処理用計算機を低価格なものにしたことと映像撮影謝金が発生しなかったことによる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度にはドローン空撮を計画しており、これの購入と映像撮影謝金が発生する予定である。
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Research Products
(7 results)