2017 Fiscal Year Research-status Report
定量計測をめざしたディジタル光弾性法システムの構築に関する研究
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16K06376
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
今野 和彦 秋田大学, 理工学研究科, 教授 (60125705)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 鋭敏色法 / セナルモン法 / 光弾性法 / 定量化 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は以下の項目について研究を進めた.
①取得画像データ処理の自動化 光弾性法やシュリーレン法は光源からデータ取得まで光学フィルタや偏光板など全てアナログ操作であり,カメラの画像をそのまま表示している.29年度は,画像のディジタルデータを利用して積算・差分・規格化の操作を行い,さらに鋭敏色法ではRGBデータを個々に用い,また,セナルモン法ではYUV信号を用いて輝度信号(Y)の数値データから複屈折量を定量的に算出した.これらのデータ処理は現在バッチ処理しているため,ある条件でのストロボ光弾性法の動画の作成に1時間程度要するが自動化が可能な状況になった. ②データ処理の高速化 ストロボ光弾性の動画作成の際の1枚1枚のデータに上記の鋭敏色法,セナルモン法のデータが含まれているため,29年度はカメラから鋭敏色法,セナルモン法の数値データ取得を1分程度で行なえるようデータ処理の自動化を計った.また,同時にストロボ光の発光タイミングを連続的に変化させるDelay unitの自動制御プログラム作成も行ないシステム全体の計測とデータ処理自動化も同時に図った.い.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究申請時に計画していた内容についてはおおむね計画通り進んでいる.とくに残留応力が存在する固体材料中での音波の伝播や厚さが異なる材料中でのLamb波の伝搬の可視化など当初の予定にないものも行っている.以前からの実験装置の一部故障や老朽化により鋭敏色法のRGB信号の定量計測はデータの取り出しが行えないため,手動によって行っており今後の課題である.
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Strategy for Future Research Activity |
セナルモン法とレーザープロービング法の適用により,鋭敏色法による超音波音場の解釈が正確に把握できるようになった.残留応力と発生する2次高調波や音速の変化がどのようなメカニズムで起こるのかが課題となっているが,FEM等の数値解析手法を導入することにより新たな情報が得られると予想されるため今後複数の情報から,新たな現象の解釈に努めたい.
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Causes of Carryover |
当初予定していた物品が予定額よりも安価に購入できたことや予定した学会発表が地元で行われ、旅費の出費が大幅に節約できたことによって残額が生じた.本年度は計画の進捗において述べたように定量化および実験の自動化のための物品の購入を予定しており計画に支障がないようにする.
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