2016 Fiscal Year Research-status Report
スパース信号表現に基づいた高速移動物体追跡技術とそのスポーツ競技戦略分析への応用
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16K06381
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
市毛 弘一 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (10313470)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 位置推定 / トラッキング / カルマンフィルタ |
Outline of Annual Research Achievements |
スポーツ競技における選手を移動物体と想定して,そのトラッキング手法とその性能評価を行った.無線通信を用いた位置推定技術により,選手やボールの動きをリアルタイムで逐次解析し,全体の状況をデータ解析することを目的としている.概要は以下の通りである. まず,電波の到達時間差すなわちTDOA(Time Difference Of Arrival)をベースとしたカルマンフィルタによる最適化(位置推定)手法において,新たに位相変化量を導入した手法を考案した.シミュレーションにより,位置推定精度を改善することに成功した.具体的には,サッカー場を模擬したフィールド内を移動するサッカー選手を想定した移動物体の位置推定精度が,既存手法よりも30%程度改善することを示した.ただし,位相差の変化量を観測するためには,更新毎の位相変化量は±π以内である必要がある.そのため,このアプローチでは更新頻度および計算効率に依然として問題があることを確認した. 上記の問題点を踏まえて,送信パルスの間隔を等間隔なものから不当間隔なものに変更した手法を考案した.シミュレーションにより,この手法が更新頻度および計算効率を大きく改良し,そのうえで高い位置推定精度を保持していることを確認した.具体的には,上述の手法の推定精度をさらに10%程度改善するとともに,更新毎の位相変化量を±π以内に抑えて安定した推定を実現した.今後は,この手法をベースとして更なる推定精度の向上を目指すとともに,より実践的な検討を予定している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画では,初年度は,位置推定における最適化手法の理論的検討と,シミュレーションによる評価を通して推定精度の改善方策を検討することを予定していたが,パルス送信間隔を操作することによって良好な推定精度を実現するに至った.今後より良い推定手法を模索しつつ検討を行っていきたい. 関連して,屋内位置推定におけるマルチパス波の利用方法,マススプリングモデルの改良など,位置推定およびトラッキングに関連する様々な研究を推進することができた.こうした関連課題についても今後引き続き検討していきたい.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画の通り,よりよい位置推定およびトラッキング精度を実現する推定手法を模索しつつ,理論解析およびシミュレーションによる検討を進めたい. 関連して,屋内位置推定におけるマルチパス波の利用方法,マス初年度に関連課題の成果として得られたマルチパス波の利用方法,マススプリングモデルの改良などについても,今後引き続き検討していきたい.
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Research Products
(3 results)