2017 Fiscal Year Research-status Report
スパース信号表現に基づいた高速移動物体追跡技術とそのスポーツ競技戦略分析への応用
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16K06381
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
市毛 弘一 横浜国立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10313470)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | アレーアンテナ / 位置推定 / 到来方向推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度に検討した,TDOA(Time Difference Of Arrival)をベースとしたカルマンフィルタによる位置推定手法からの拡張として,RSSI(Received Signal Strength Indicator)や円形アレーアンテナを用いた位置推定・方向推定手法について検討を行った. まず,簡易な送受信機の構成モデルとして,RSSI(Received Signal Strength Indicator)による観測電力値をもとに,カルマンフィルタモデルを適用することで位置推定を行うシステムを実装し,その推定性能を評価した.RSSI受信信号レベルによる情報の取捨選択が重要であることを示したうえで,カルマンフィルタにおけるパラメータ設定法を検討した.さらに,本手法は屋内での位置推定にも有用であることを実証した. また,円形アレーアンテナにおけるアレー拡張処理手法として,NSCA(Nested Sparse Circular Array)とその信号拡張処理技術を考案し,その到来方向推定性能を評価した.円上のみならず,円領域内部にも仮想アンテナ素子を配置させることが可能であり,広帯域信号への応用も可能であることを示した.今後は本推定手法の演算量の低減,さらに5G応用を見据えた仮想矩形アレーの合成などを検討したい. さらに,他分野への応用も視野に入れて,FMCW-MIMOレーダによる位置推定手法の検討を行った.従来,高精度推定が可能とされてきたKR(Khatri-Rao)積拡張による手法が,近接波源の分離においては既存手法よりも低い分離性能となることを実証した.今後はこうした場面における推定精度の向上を目指したい.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度に検討した手法の推定精度をさらに高めつつ,新たな位置推定アルゴリズム,アンテナ構成,最適化手法など様々な検討を進めることができたと考えている.今年度は最終年度となることから,引き続き検討を進めつつ,最終的な結論をまとめる予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画の通り,新たな位置推定アルゴリズム,アンテナ構成,最適化手法など様々な検討を進める予定である.関連して,屋内位置推定やMIMOレーダなど,様々な応用に適用可能な技術の検討も進めたい.
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Research Products
(6 results)