2017 Fiscal Year Research-status Report
画素配置の擬似的な不規則化による高精度な画像処理システムの開発
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16K06382
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
秋田 純一 金沢大学, 電子情報学系, 教授 (10303265)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸田 真志 熊本大学, 総合情報統括センター, 教授 (40336417)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 画素配置 / CMOSイメージセンサ / ハフ変換 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、設定した研究課題のうち、擬似的不規則画素配置を持つCMOSイメージセンサの試作とその評価、および画像計測への適用例として、擬似的不規則画素配置を用いたハフ変換による直線検出精度に関する検討を行った。 まずCMOSイメージセンサの試作と評価においては、前年度に設計・試作した128×128画素の擬似的不規則画素配置を持つCMOSイメージセンサの評価を行った。光学系を含む評価ボードを設計試作し、それを用いて撮像特性の評価を行った。その結果、シミュレーションによって効果があることが示されていた、斜め線に対するジャギー解消の効果を実際に確認することができた。この成果は、査読付き論文として発表した。 また本研究の擬似的不規則画素配置の、画像計測への適用例として、ハフ変換による直線検出精度について検討を行った。擬似的不規則画素配置では、等価的に画像解像度を高める効果があることが期待されるため、細い直線の検出精度(確度)を高める効果があることが期待される。数値シミュレーションを行ったところ、実際にその効果があることが確認された。この結果については現在論文投稿中である。また前年度から継続して、ハフ変換による直線パラメータ計測の精度についても評価を行った。その結果、画素配置の不規則性に起因する微小な画素配置の変動が、直線パラメータ計測の精度に影響があることが確認され、場合によっては、擬似的不規則画素配置によって計測精度が低下する場合があることが確認された。この原因と対策については、画素配置との関連も含めて、検討を続けている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ当初設定した研究計画の通り、CMOSイメージセンサの設計試作評価とハフ変換の精度評価を終えている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初設定した研究計画の通り、画素数を増やしたCMOSイメージセンサの設計試作と評価、およびそれを用いた画像計測精度の評価を行う。また他の画像計測への適用については、単眼超解像処理を題材としてとりあげ、これに擬似的不規則画素配置を適用した場合の効果について検証を行う予定である。
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Causes of Carryover |
研究分担者の戸田への配分分のうち、打ち合わせをオンラインミーティングで行った回があり、その分の旅費の支出が削減されたため。その分は本年度に、打ち合わせまたは成果発表の旅費として支出予定である。
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