2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of accurate measurement techniques for broadband terahertz pulse power
Project/Area Number |
16K06403
|
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
飯田 仁志 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 研究グループ長 (40392584)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 基 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 主任研究員 (00415671)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | テラヘルツ波 / カロリーメータ / 広帯域パワー校正 / テラヘルツ吸収体 / 不確かさ / テラヘルツ時間領域分光 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、テラヘルツ波技術発展の課題となっていた広帯域パワーの高感度絶対測定を実現した。センサーに不可欠な広帯域吸収帯を開発し、それを実装した高感度カロリーメータによって常温において100 GHzから3 THz以上の周波数範囲において数十ナノワット以上のパワーを定量的に定め得ることを示した。平成30年度は広帯域テラヘルツパワーの定量測定と不確かさ評価に関し、以下の成果を得た。 磁気損失材料装荷エポキシによるピラミッド型吸収体の周波数特性を解析し、それを実装したカロリーメータによって広帯域な周波数成分をもつパルス波について正確に平均パワーを定め得ることを明らかにした。また、本カロリーメータを参照標準とする高感度テラヘルツパワーメータ校正法を開発した。校正システムでは真空断熱パネルを採用し、環境温度変化などの外乱を最小限に抑えることで、常温で利用できる一般的な熱型パワーメータをはるかに凌ぐ25 nWの校正・測定能力を達成した。本システムによって市販のパワーメータの比較校正を実証し、広帯域校正が可能であることを示した。 テラヘルツ波の産業応用が期待されているが、本質的に広帯域なテラヘルツ波パワーを正確に評価する方法がなく、装置の信頼性や電磁波暴露に対する安全性などの保証ができないことが大きな課題となっていた。本成果によって信頼性が保証された広帯域テラヘルツパワーの測定が可能になり、テラヘルツパルス波を用いた分光やイメージングなどの応用技術の発展に多大な貢献ができる。
|
Research Products
(7 results)