2017 Fiscal Year Research-status Report
強化学習を用いたサイバーフィジカルシステムのフレキシブルな開発技術
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16K06424
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
松本 啓之亮 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90285304)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | サイバーフィジカルシステム / 機械学習 / エージェント |
Outline of Annual Research Achievements |
サイバーフィジカルシステムをその構成単位ごとに自律的に行動するマルチエージェントシステムとしてモデル化し,各エージェントの構造は知的判断部,基本機能部,ネットワーク通信関連部からなるものとした.各機能はUML (Unified Modeling Language) などのモデリング言語を用いて図式的にモデル化し,モデル駆動開発MDD (Model-Driven Development) により,ソースコードをモデルから自動生成した.これにより開発コストの削減や設計と実装の齟齬を減らすことが期待できる. モデル駆動開発はソフトウェアの設計図となるモデルを開発の中心に置き, モデルの再利用や異なる種類のモデルへの変換, モデルから実装成果物の自動生成を含む開発手法で, 開発工数の削減や設計と実装を直結できる. そのためには, システムの構造と振る舞いをプラットフォームに依存しないモデルPIM (Platform Independent Model)にする必要がある.このためのモデルとして実行可能UMLを採用した.実行可能UMLではUMLの一つであるアクティビティ図において,アクションを処理の種類ごとに使い分けて記述し,入出力に使用するデータをピンで表すことで表現される.この実行可能UMLを用いれば,処理およびデータをプラットフォームごとに変換できるので, 一つのモデルから多様なプラットフォームのソースコードを生成できる. 実行可能UMLは有用であるとされるが, このモデルからソースコードの自動生成はまだなされていない.また実行可能UML単体ではデータの取り扱いが不十分である.この問題を解決するために, 本研究ではモデリングツールを活用してクラス図と関連付けた実行可能UMLからソースコードを自動生成する方法を開発した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究のメインテーマの一つであるエージェントの機能をモデル駆動開発により,図式的なモデルからソースコードを自動生成する手法を検討・実施し,実現の見通しが得られた.
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Strategy for Future Research Activity |
ネットワーク上で実用可能性を検証できる程度の規模をもつプロトタイプシステムを構築する.このプロトタイプシステムを用いてシミュレーションプログラムを作成し,多くの事例に対してシミュレーションを実行することにより,提案手法の有効性を示し実用可能性を検証するために必要な基礎データを収集するとともにアルゴリズムの評価と性能向上を目指す.
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Causes of Carryover |
(理由)研究成果が出たころに,その成果を発表すべき適切な国際会議の開催予定がなく,海外出張ができなかったため. (使用計画) 適切な国際会議が2018年度開催されるため,この国際会議に研究成果を投稿しアクセプトされたので,学生も同行して海外出張する予定である.
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Research Products
(8 results)