2017 Fiscal Year Research-status Report
応答曲面法を用いた大規模シミュレーション内包型ブラックボックス最適化手法
Project/Area Number |
16K06435
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
相吉 英太郎 統計数理研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 客員教授 (90137985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 恵一郎 首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (30220148)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 螺旋型システムズアプローチ / モデル構築型最適化手法 / 応答曲面法 / 一様入出力近似 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究実績は、(1)螺旋型システムズアプローチによるシステム最適化分野での定式化、(2)モデリング機能とシミュレーション機能を内包したシステム最適化手法の提案、(3)最適化手法としての新たなメタヒューリスティクスの開発、である。 社会システムにおける課題解決のために、モデリング機能やシミュレーション機能を最適化機能のなかに内包させ、環境の変動のもとでシステムの構造自体が変化することを想定し、それに対する仮説変更に基づく最適化問題の再定式化機能も内包させて解き直すループを循環するシステムズアプローチとして「螺旋型システムズアプローチ」を平成28年度に提案した。平成29年度において、このアプローチによる問題解決方法として、応答曲面法を再解釈し、設計対象とするシステムの入出力関係をサンプルデータに基づいて一様に近似をおこなう機能を内包させた最適化問題の定式化をおこない、その解法を提案した。応答曲面法を統合した従来の最適化手法では、目的関数の近似を直接行うのに対し、本提案手法では、対象システムから得られるビッグデータの処理を考慮し、最適解の近傍で精緻な近似をおこなうとともに、サンプルデータの疎の領域に新たなサンプルデータを付加して、対象システムの入出力関係を一様に近似するのが特徴である。 また、このような螺旋型システズアプローチにおいて用いる最適化手法やメタヒューリスティクスとして、それぞれ新しい多目的最適化手法やParticle Swarm Optimization法を開発した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
分担者が担当する研究の進捗は概して順調であるが、研究代表者が分担する研究については、研究機関を一般財団法人日本生涯学習総合研究所から大学共同利用機関法人情報システム研究機構統計数理研究所に変更したことや、後者の機関では客員の身分のために学生スタッフがいないこともあって、計算機シミュレーションの作業に時間を要してやや遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
螺旋型システムズアプローチとして、「モデリング⇒シミュレーション⇒最適化⇒実装⇒モデリング⇒…」の循環に応答曲面法の考え方を組み込んで、環境変動による不確実性への対処や、システム自体が要素として連結して拡大する動的構造変動への対処のために、逐次的に最適化問題を再定式化して解き直すアプローチを考案する。そのための方策として、分担者とのより密な研究連携を目指す。
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