2016 Fiscal Year Research-status Report
ディープラーニングによる可視・赤外画像からのコンクリート表面ひび割れ自動検出
Project/Area Number |
16K06440
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
大賀 水田生 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 教授 (80116912)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
全 邦釘 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 准教授 (60605955)
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Project Period (FY) |
2016-10-21 – 2019-03-31
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Keywords | ディープラーニング / ひび割れ検出 / コンクリート |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,近年注目されている人工知能技術であるディープラーニングにより,コンクリートの表面を撮影した画像からひび割れを自動検出し,そしてそのひび割れが構造物に与える影響について評価することを目的としている.当該年度は教師画像の作成,赤外画像と可視画像の重ね合わせといった前処理,そして構築する人工知能モデル(ディープラーニングモデル)の方向性の決定を計画していたが,概ね計画通りに進行している.特に,もっとも単純作業が必要となる教師画像の作成はほぼ完了し,ディープラーニングの入力として与える準備ができた.また,ディープラーニングモデルの構築の方向性であるが,まずレイヤ数や処理をノードとしたベイジアンネットワーク分析により大まかな傾向を見出し,次いで,ベイジアンネットワーク分析により得られた傾向,および制約ボルツマンマシンによる事前学習結果から大局的な最適解に近いと思われる初期構造を設定するといった方法で十分な精度が出るのではないかということを予備実験で確認した.また,平成29年度に実行予定であった,ひび割れの幅や間隔,面積の評価手法であるが,これについては前倒しで計画が進行している.既にこれらの評価アルゴリズムのベースは完成しており,例外がないかの確認や,より高速化されたアルゴリズムの構築などを行いはじめている段階にある.ここまで想定以上に早く進行しているため,例えば現場技術者のヒヤリングによるニーズの掘り起こしや,赤外画像技術者へのヒヤリングなどによる技術の方向性に関する情報入手などについても追加で行うことを考えている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成29年度に行う予定であった研究にも既に着手している.
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Strategy for Future Research Activity |
ディープラーニングモデルの構築については方向性を決定することができたため,それに従いひび割れ自動検出モデルを構築していく.また上述のように,既に前倒しで計画が進行しているため,ニーズの掘り起こしや技術発展の見通しの理解を含めた研究の方向性の微調整を視野に入れている.
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Causes of Carryover |
追加採択された研究であるため,研究計画自体は採択前に別予算で購入した器具などを用いて想定通りに進捗したものの,旅費や謝金などは使い切れなかったため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
来年度以降にまわすとともに,ヒヤリングに必要な経費にも利用していくことを計画している.
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