2018 Fiscal Year Annual Research Report
Enhancement in self-compactability of fresh concrete by finer entrained air bubbles
Project/Area Number |
16K06445
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
大内 雅博 高知工科大学, システム工学群, 教授 (80301125)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 自己充填コンクリート / 連行空気泡 / 微細気泡 / ベアリング効果 / 新型増粘剤 / 粘着力 |
Outline of Annual Research Achievements |
高強度を必要としない自己充填コンクリートの経済性向上のためには水セメント比を高くする必要がある。気泡潤滑型自己充填コンクリートで採用した配合である。一方,水セメント比が高くなるとペーストと骨材との間の粘着力が低下して剥離が生じ,所要の自己充填性が得られなくなる可能性がある。 そこで,セルロースエーテル系の新型増粘剤を添加してモルタルの粘着力を向上させることによる,フレッシュコンクリートへの自己充填性付与効果について調べた。モルタル中への粗骨材沈降の抑制,および,モルタルと粗骨材の変形の一体化を対象とした。その結果,以下の3点が明らかになった:(1)増粘剤の添加により粗骨材とモルタル間の粘着力を向上させて材料分離抵抗性を向上させることにより,水セメント比45%のフレッシュコンクリートに自己充填性を付与した。(2)厚さの異なるロート流下速度の比を指標として,モルタルの粘着力を定量化した。(3)増粘剤の添加量を変化させたコンクリートの自己充填性と,そのモルタル相の粘着力の指標とが高い相関を示した。 そして,この増粘剤添加による連行空気泡の特性への影響を,空気量の経時安定性と径の分布を測定することにより調べ,以下の3点を明らかにした:(1)新型増粘剤をモルタルに添加することにより微細な気泡の連行を有利にし,空気量の経時変化を抑えることが出来た。(2)同じ空気連行剤添加量での連行可能な空気量は,新型増粘剤添加の有無にかかわらず,主に水セメント比に支配されていた。水セメント比が低いほど連行空気量が小さくなった。(3)練上り直後の気泡の比表面積は,主に粘度の高低に左右されていた。増粘剤添加のものに比べ,低水セメント比による高粘性のモルタルの方が微細気泡の割合が高かったが,経時による空気量減少が大きかった。すなわち,増粘剤による効果には空気の微細化以外の要因も存在する可能性を得た。
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Research Products
(2 results)