2019 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of temporary coating technique performed with bridge inspection and application to existing bridges of local government
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16K06458
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
原田 隆郎 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 教授 (00241745)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 地方自治体 / 橋梁点検 / 部分塗替え / 応急塗装 / 素地調整 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究最終年度は,複合サイクル促進試験から導出された点検時応急塗装の劣化抑制効果を踏まえ,前年度に引き続き,応急塗装に関する腐食抑制効果の長期シミュレーションを行った.ただし,高耐久性塗料とさび転換塗料の腐食抑制効果については,前年度までに実施した実験における板厚減少量の一部データを補足するため,追加の複合サイクル促進試験を実施した.そして,追加の実験結果を踏まえて,高耐久性塗料とさび転換塗料における最終的な腐食抑制効果を導出し,応急塗装を施した試験片の100年間の板厚減少量を予想する長期シミュレーションを行った.その結果,前年度までの研究実績と同様に,応急塗装を施した試験片の板厚減少量は応急塗装を行わなかった試験片よりも小さくなり,応急塗装には腐食抑制効果があることが再確認できた. 実環境下における応急塗装の腐食劣化抑制効果を確認するために実施した現場適用試験については,3年目までの研究実績で述べたように,さび転換塗料の耐久性が想定以上に低かったため,現場適用試験に基づくモニタリングの継続は難しいと判断し,試験塗装後1.5年程度までの外観観察結果と塗膜厚変化を整理した.その結果,さび転換塗料の塗膜は1.0~1.5年程度でほぼ消失したが,試験施工されたその他の応急塗装については,試験塗装後1.5年程度までにおいて極端な膜厚の変化や塗装の劣化などは見られなかった. また,実務レベルの検討として,鋼部材さび面の状態による手法の適否の考え方,適切な塗料の選定方法や施工方法について,実験データを含むこれまでの知見を整理し,地方自治体の中小橋梁における点検時応急塗装の適用に関する基礎データを取り纏めた.
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Research Products
(1 results)