2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of reasonable corrosion protection technology for bolted joints using high performance sheet that facilitates installation and inspection
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16K06467
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
永田 和寿 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40301238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 隆司 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 教授 (50283643)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ボルト接合部 / 高性能被膜 / 腐食 / 促進実験 / 暴露実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究期間において様々な塩分量を付着させた鋼板およびボルト接合部に,シリコーンをコーティングした試験体を用いて,複合サイクル試験機による環境促進試験と沖縄県名護市にての暴露試験を実施し,シリコーン内部の腐食状況について画像解析を用いて考察を行った.その結果,付着塩分量が200mg/m2程度であれば,シリコーンによりコーティングすることにより,防食効果があることを明らかにした.しかし,結果の再現性が確認できていないことや曝露試験の試験期間が短く長期的な防食性能を確認できていない課題があった.そこで,最終年度では新たに試験体を確認し,環境促進試験を行い,再現性の確認を行った.新たに作成した試験体ではシリコーンでコーティングする前に鋼板表面にわずかに腐食を発生させた試験体も作成した.その結果,わずかに腐食を発生した試験体では腐食が進行するものの防食効果が期待できること,コーティングする前に腐食のない試験体では,前回の促進試験と同様に腐食の発生が抑制されており,試験結果に再現性があることを確認した.さらに,シリコーンによるコーティングは腐食環境での使用を想定しているため,腐食の一因となっている結露を対象として腐食環境がより厳しいと考えられる山間部の橋梁を対象にして調査を行った.その結果,腐食環境は平地よりも厳しく,平地では観測されない,結露のメカニズムが観測された.これらの腐食環境の計測結果をもとに,現場に適したシリコーンによるコーティング手法について今後検討を行っていく予定である.また,シリコーンをボルト接合部に効率的にコーティングするための施工方法についても検討を行い,その施工方法に目途を立てることができた.
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