2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Remote Hammering Testing Method for Structures Using Water Jet
Project/Area Number |
16K06471
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
森 和也 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 教授 (50190989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳臣 佐衣子 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 特別研究員 (40646121)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ウォータジェット / 非破壊検査 / 打音検査 / 遠隔検査 / 構造物 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究目標は,平成25年に国土交通省が公募したうき・はく離を検知する検査基準を満足する新しい試験方法を開発することであった。具体的には,(1)従来技術を代替できること。(2)1万平方メートル実稼働時間が10.8 時間以下であること。(3)交通規制が軽減できること。(4)直接費が1万平方メートルあたり245,000 円を大きく上回らないこと。 申請者らは,ウォータジェットを用いた非破壊検査法である「水撃音響法」を新たに開発し,この課題の解決に取り組んだ。この方法は,数ミリの直径のノズルから連続的に水を放出し,その水で数メートル先の検査面を打撃して,その打撃音から検査面の損傷を評価する方法である。 (1)水撃音響法はウォータジェットによる打音法であり,従来技術を代替えするものである。(2)ノズル直径5mm,流速10m/s,検査壁面との距離2mにおいて,移動速度1m/sの条件で,直径400mmの人工欠陥の検出が可能であった。水が当たる点の軌跡の間隔が10cmのとき,検査速度は10cm×1m/sとなる。この検査速度は10.8時間あたり,10cm×1m/s×3600s×10.8時間,すなわち3900平方メートルとなる。水撃音響法では,複数のウォータジェットによる打撃を同時におこなうことが可能であるので,3本のウォータジェットを用いることによって,10.8時間あたり,1万平方メートルを超える検査が可能である。(3)水撃音響法は走行しながらの検査が可能で,また,打撃には水を使用するので人や車に当たっても安全であるため,交通規制を必要としない。(4)水撃音響法で使用する機器は,ポンプ,水タンク,ノズル,マイク,ビデオカメラ等の汎用品であり,装置コストが安く,1日当たりの直接費用が10万円を上回ることはない。 以上の開発結果から,当初予定の目標をすべて達成することに成功した。
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