2018 Fiscal Year Annual Research Report
Fundamental study on static fracture method of concrete structure using expansion mortar
Project/Area Number |
16K06585
|
Research Institution | Institute of Technologists |
Principal Investigator |
大塚 秀三 ものつくり大学, 技能工芸学部, 教授 (00458605)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 解体工法 / コンクリート用膨張材 / 膨張モルタル / 膨張圧 / 配筋 / 模擬床部材 / 小型試験体 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は,実大部材における破砕性状の手掛かりを得ることを主眼に,石灰系のコンクリート用膨張材を用いた膨張モルタルを小型試験体および実大の床部材を模擬した部材(以下,模擬床部材とする)へ埋設した場合の破砕性状について,大別して次の2項目を検討した。実験Ⅰ:小型試験体における膨張モルタルの埋設間隔および配筋の有無を主たる変化要因とした破砕性状の検討,実験Ⅱ:模擬床部材における配筋による拘束条件の相違が膨張モルタルによる破砕性状に及ぼす影響に関する検討 実験Ⅰでは,小型試験体における膨張モルタルの埋設間隔を150mm,300mmおよび450mmの3水準,配筋を無筋,シングル配筋およびダブル配筋の3水準として,膨張モルタルの埋設径,充填深さおよび調合に加えて小型試験体の強度をそれぞれ変化させた場合の破砕性状について検討した。破砕性状については,膨張モルタルの膨張応力によって小型試験体に生じたひび割れの程度によって判定することとした。結果として,全ての水準においてひび割れが確認された。ひび割れの程度が小さくなった水準は,母材強度の高いもの,配筋量の大きいもの,充填間隔の広いもの,コンクリート用膨張材の混入量の小さいものであった。 実験Ⅱでは,模擬床部材を厚さ150mmおよびD10筋のダブル配筋として1辺が1150mmおよび1450mmの2水準,模擬床部材の水セメント比を3水準,膨張モルタルの水結合材比を20%,充填径をφ100mm,膨張モルタルの埋設間隔を300mmおよび450mmとして破砕性状を検討した。その結果,模擬床部材の強度レベルの最も高いもの(呼び強度45)を除いておよそ24~32時間程度で膨張モルタルの埋設位置が繋がる程度のひび割れが生じることを確認し,模擬床部材の強度レベルの最も小さいもの(呼び強度24)に至っては部材を貫通するひび割れを生じることを確認した。
|