2016 Fiscal Year Research-status Report
熱中症リスク評価を目的とした皮膚温・心拍数の利用法に関する研究
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16K06626
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Research Institution | Kushiro National College of Technology |
Principal Investigator |
桑原 浩平 釧路工業高等専門学校, 創造工学科, 准教授 (40374582)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱田 靖弘 北海道大学, 工学研究院, 教授 (40280846)
浅水 仁 釧路工業高等専門学校, 創造工学科, 教授 (40369905)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ウェアラブル端末 / 平均皮膚温 / 心拍数 / 疲労 / 作業強度 / 直腸温度 / スマートフォン / アプリケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は,部位として手首に着目し,その手首皮膚温と平均皮膚温の関係を被験者実験で検証し,ウェアラブル端末を用いた皮膚温モニタリングの熱中症リスク評価への有効性を検討した。健康な男子学生5名を対象として恒温恒湿室で被験者実験を行った。温度条件は26,28,30℃,相対湿度は50%の3条件で設定した。実験では代謝量3.8metのトレッドミルによる走行運動を120分間行わせた。最終30分間の各被験者の平均値を解析対象とした。平均皮膚温と手首皮膚温の間には高い相関が示されたことから,熱中症予防の一つの方法として,ウェアラブル端末を用いて手首皮膚温をモニタリングすることの有効性が示された。 次に,熱中症リスクを評価する一つの方法として,ウェアラブル端末で簡便に測定できる心拍数に着目した。心拍数を体力的疲労の評価に利用するため,体力的疲労PFを尺度化した。さらに任意の作業強度%VO2maxで任意の体力的疲労レベルに達する時間をTPFとし,算定式を提示した。心拍数HRと%VO2maxの関係を整理し,TPFをHRの関数で表した。またHRと直腸温度tcrの関係を導いた。作業開始後,任意の時刻tjにおける時間幅dtの平均HRjを測定し,そのHRjから許容疲労レベル(PLPF)に対応するTPFjを求め,dt/TPFj の累積値(%)を疲弊率PPFと定義した。被験者実験で疲労困憊に達した時間が,実測した心拍数を用いて本方法で予測したPPF=100%となる時間と概ね一致し,心拍数が体力的疲労評価に適用可能であることを確認した。 また取得した心拍数と皮膚温をスマートフォンに送信し、アプリケーション上で熱中症リスクを表示する手法を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
手首皮膚温と平均皮膚温の関係を示せたことと,心拍数を用いた新たな体力的疲労評価方法を提案できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
手首皮膚温から体内温度を推定する方法を検討すると共に,心拍数での体力的疲労評価や体内音推定に必要な最大酸素摂取量をウェアラブル端末から推定する方法を検討する。また、体力的疲労評価結果を表示するアプリの開発も引き続き行う。
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Causes of Carryover |
日常生活と心拍数のデータ収集を今年度は行わなかったため、人件費に残額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
手首皮膚温を測定する被験者実験を行う際に皮膚温ロガーのチャンネルが足りないため、次年度の物品費と合算して皮膚温ロガーを購入する予定である。
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