2017 Fiscal Year Research-status Report
熱中症リスク評価を目的とした皮膚温・心拍数の利用法に関する研究
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16K06626
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Research Institution | Kushiro National College of Technology |
Principal Investigator |
桑原 浩平 釧路工業高等専門学校, 創造工学科, 准教授 (40374582)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱田 靖弘 北海道大学, 工学研究院, 教授 (40280846)
浅水 仁 釧路工業高等専門学校, 創造工学科, 教授 (40369905)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ウェアラブル端末 / 最大酸素摂取量 / 運動習慣 / 熱中症 / 心拍数 / 作業環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,前年度に引き続き、心拍数と体力的疲労度の関係について検討した。作業環境における心拍数の上限には、厚生労働省が示した作業を中止する上限心拍数=180-(年齢)がある。これを体力的疲労に基づいて評価した結果,この基準は高齢になるほど安全側であることを示した。そこで体力的疲労に基づいて上限心拍数を求めた結果、新たに170-0.6×(年齢)という式が得られた。 次に、測定が容易でない最大酸素摂取量VO2maxをウェアラブル端末から得られるライフログを使用して推定する方法を検討した。まず、最大酸素摂取量と運動習慣の関係を調べるために、本校1~4年生の体育の授業で行われている新体力テストの結果を用いた。その中で20mシャトルランの項目があり、その結果とVO2max推定表を用いてVO2maxを推定した。またアンケートの項目として、1か月の運動日数と1日の運動時間などが得られており、この2つの項目とVO2maxとの関係について検証した。次に、学生にPolarの心拍計A360を手首に装着して生活してもらい日々の運動習慣を記録し、その結果とVO2maxの関係を調べた。 15~18歳の年齢別、男女別に最大酸素摂取量VO2maxと1ヶ月の運動日数、1日の運動時間の関係について検討した結果,1日の運動時間を用いることでVO2maxを推定できる可能性があることが示された。また、BMI別のVO2maxと1日の運動時間の関係を検討した結果、BMIが大きくなるにつれて、VO2maxは小さくなることが示された。ウェアラブル端末から得られた運動時間(中程度と高程度の合計時間)とVO2maxの関係については、データ数が少ないことやライフログを取得した時期が冬だったことなどの理由により明確な結論に達することができなかった。実験期間を延ばし長期的なデータを取得する必要があると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
最大酸素摂取量の推定に時間がかかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
最大酸素摂取量の推定法の検討を引き続き行うとともに、ヒートファクターによる熱中症リスク表示の方法の検討やアプリ開発を続ける。また、実際の作業現場における心拍数等の結果を用いて体力的疲労度の検証を行う。
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Causes of Carryover |
本年度論文投稿ができなかったため、次年度論文投稿し、投稿料として使用したい。
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Research Products
(2 results)