2017 Fiscal Year Annual Research Report
建築工事における破損箇所の補修のためのデジタル・ファブリケーション工法の開発
Project/Area Number |
16K06663
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
崔 彰訓 東京理科大学, 工学部建築学科, 助教 (60611134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 拓海 東京理科大学, 工学部建築学科, 准教授 (50376498)
石田 航星 早稲田大学, 理工学術院, 専任講師 (80647090)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 3Dモデル / 写真計測 / デジタル・ファブリケーション工法 / 補修工法 |
Outline of Annual Research Achievements |
建築物は日常的な利用でも、壁に穴が開いたり、床材がはがれるなど、小さな破損や劣化が進行していく。これら日常的に発生する破損は、すぐに補修をしなくても建築物の利用者が困らないことも多いが、小さな破損や劣化が長期間修理されずに放置されると、いずれより大きな破損や劣化の原因となるため、可能な限り小まめに補修することが望ましい。ただ、建築物の些細な補修でも、建物利用者が実施することは難しいことが多く、その都度に専門業者を呼び修理を実施する必要があるため、費用と建物の利用上の問題により、現実には小まめに補修を行うことは困難である。建物の長寿命化を考える場合、些細な破損の補修を気軽に行える技術が必要とされている。 本研究では、スマートフォンなどで破損箇所を撮影し、その画像データから破損箇所の3Dモデルを作成し、3D空間上で補修工法を検討し、補修パーツは3Dプリンタなどで作成する手法を考案し、より手軽に補修・修繕を行える技術を実現することを目的としている。建物の利用により破損した箇所を元の形状に復元する技術を開発することで、建物の補修を容易に行う手法を提案することを目的としている。従来の専門の工事業者が手作業により補修する方法に代わり、3次元スキャナや3Dプリンタを駆使したデジタル・ファブリケーションにより実施することで、破損箇所の補修を速やかに実施できる新工法の考案を意図している。 本手法では、「破損箇所を3次元計測技術によりコンピュータ上に取込む計測技術」と、「破損箇所と新築時の設計CADデータの比較により補修部材の形状を設計する技術」により構成される。本研究における研究項目としては、[1]破損箇所の3Dモデルを作成する技術、[2]設計CADデータと計測データの比較による補修部位の認識技術、[3]破損箇所の補修工法の整理と体系化となる。
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