2016 Fiscal Year Research-status Report
都市型住居集合の居住性能評価モデリングと計測・解析手法の開発
Project/Area Number |
16K06664
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
郷田 桃代 東京理科大学, 工学部建築学科, 教授 (50242128)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大河内 学 明治大学, 理工学部, 専任教授 (20302630)
郷田 修身 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (10514044)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 都市型住居集合 / 都市住居 / 居住性能 / 空間形態 / 解析手法 / 空間データベース |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、現代の都市型住居集合に着目し、建築計画学的な観点から、その居住性能を適正に計測、評価する技術を獲得し、今後の都市の居住空間計画に資するものである。具体的には、1) 都市型住居集合の室内空間、室外空間、周辺環境に対して居住性能評価をモデル化し、その解析手法を考案すること 2) 実在する都市住居事例の形態や機能に関するデータを取得し、その居住性能を計測、計量し、解析するための空間データベースを構築すること 3) 同一のプラットフォーム上で複数の事例の居住性能評価を行い、都市型住居集合の形態(型)と居住性能との連関を分析することを目的とする。 研究は以下の4つのプロセスからなり、1)居住性能評価をモデル化し、居住性能評価マトリックスと評価項目を設定する。2)設定された評価項目に従って解析手法とその計算プログラムを考案し、空間データベースを作成する。3)実在する都市型住居集合の事例を対象とし、調査に基づいてデータベースを作成し居住性能の解析を行う。4)複数の事例を横断的に解析して、都市型住居集合の形態や機能と居住性能との関係を捉え、また、居住性能の基準や総合的指標の策定に資する。 平成28年度はこのプロセスの1)~3)に相当する以下2点を実施した。1. 居住性能評価モデリング素案作成:これまで事例から居住性能の評価軸とターゲットとする評価項目を明確にし、都市の居住環境として評価すべき性能と対象とする空間スケールを定め、性能別×空間スケール別に評価項目を詳細に設定し、居住性能の評価マトリックスの素案を作成した。 2. 国外2地域の現地調査:台湾・台南の都市型住居である「透天暦」の集合、および中国・青島の都市型住居である「里院」の集合を対象として、現地調査を実施し、実測調査ならびに空間情報の収集を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究全体の4つのプロセスうち、既に2つのプロセスを実行している。また、最も重要な事例調査においても、国外の2地域、台湾・台南の「透天暦」、中国・青島の「里院」の現地実測調査を実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
既に調査を実施した事例については空間データベースを整備し、開発した居住性能の計測・解析手法を用いて分析を実施する。また、調査事例を豊富化することが重要であり、平成29年度においても適切な事例の選定し、現地実測調査を実施する。
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Causes of Carryover |
主として研究分担者が平成28年度に予定していた国外の現地実測調査を実施できず、次年度に実施することとしたため、相当額を次年度に使用することにした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の現地実測調査の計画およびその費用の概算を行い、次年度の配分額と併せて、現地調査を実施できるように使用計画をたてた。
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Research Products
(5 results)