2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of repair technology for interfacial debonding by direct heating of carbon fiber in CFRTPs
Project/Area Number |
16K06743
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
三宅 卓志 岐阜大学, 工学部, 教授 (70503275)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 熱可塑性樹脂マトリックス / 炭素繊維強化複合材料 / CFRTP / 界面修復 / 顕微ラマン分光 / 界面せん断応力 / 炭素繊維加熱 |
Outline of Annual Research Achievements |
熱可塑性樹脂をマトリックスとする炭素繊維強化複合材料CFRTPは、熱硬化性樹脂をマトリクスとする複合材料CFRPに比べ力学特性は劣るものの、加熱によるマトリックス樹脂の再溶融を利用することにより部分不良や部分劣化の修復が容易に実施できることが期待できる。しかし、樹脂マトリックスを溶融させると形状保持ができないことや、再溶着には樹脂溶融と同時に圧力を作用させることが不可欠であるから、熱可塑性樹脂複合材料CFRTPの修復はマトリックス樹脂を加熱溶融するだけでは達成できない 本研究では、CFRTPの繊維/マトリックス界面に発生するはく離を対象とし、複合材中の炭素繊維を直接かつ急速に加熱することにより、繊維周辺の樹脂のみを溶融させるとともに、急速溶融に伴う樹脂膨張を利用して界面方向に圧縮力を発生させ、界面を再溶着させる界面はく離修復技術の開発を行った。具体的には、炭素繊維1本をポリプロピレン樹脂に埋込んだ単繊維試験片に引張負荷を加え界面はく離を発生させ、その後繊維のみを集光型ハロゲンランプにより選択的に数秒間加熱した。加熱前後の引張負荷時の繊維応力分布を顕微ラマン分光法を用いて実測し、得られた界面せん断応力分布から加熱前後での界面はく離領域と界面せん断強度の変化を詳細に評価した。その結果、引張により発生させた界面はく離は、繊維の選択的加熱により再溶着すること、その溶着後のせん断強度は加熱速度により変化することを明らかにした。また加熱時に発生する圧力を変化させるため樹脂かぶり厚さを変化させた実験により、再溶着強度が異なることも明らかにした。これより、様々な樹脂や強化形態のCFRTPの加熱修復技術の開発に必要な加熱パラメータと修復界面強度の詳細な関係を明らかにすることが可能となった。
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Research Products
(3 results)