2016 Fiscal Year Research-status Report
環境エネルギーハーベスティングのための無機ナノプレート-有機複合熱電薄膜の創成
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16K06752
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
高尻 雅之 東海大学, 工学部, 教授 (50631818)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ナノプレート / 熱電材料 |
Outline of Annual Research Achievements |
n型Bi2Te3ナノプレートとp型Sb2Te3ナノプレートをソルボサーマル法で作製した.オートクレーブ中にエチレングリコール,原料粉末とアルカリを入れて,攪拌しながら200℃程度の高温保持することで,ナノプレートを合成した.原料粉体の量や比,アルカリの種類(KOH,NaOH,LiOH, Ba(OH)2),保持温度の最適化を図った.ナノプレートの構造はアルカリの種類に大きく依存することが判明した.KOHとNaOHを使用した場合には六角形のナノプレートが合成されたが,LiOHとBa(OH)2ではナノプレートが合成できなかった.ナノプレートの分析には, X線回折による結晶性,SEM(走査型電子顕微鏡)による表面観察,TEM(透過型電子顕微鏡)による表面観察を実施した.この結果,Bi2Te3とSb2Te3の結晶構造が確認でき,直径がサブミクロンサイズの単結晶ナノプレートが得られた. 次にp型PEDOT有機薄膜を電解重合法で作製した. EDOT(3,4-エチレンジオキシチオフェン),LiClO4をアセトニトリルに溶解し電解重合溶液を準備した.陰極(Pt基板)-陽極(ITO/ガラス基板)間に電界を印加することで陰極基板上にPEDOT薄膜を形成した.上記のLiClO4は薄膜中にClO4-として取り込まれ,ドーパントとして電気伝導率の向上に寄与している.本研究ではその他のドーパント材としてPF6-やBF4-を使用することで電気伝導率の向上を試みた.PEDOT薄膜の分析には,FT-IRによる構造分析,熱電特性として電気伝導率とゼーベック係数を測定した.FT-IRの分析結果から,どのドーパントにおいても得られた薄膜はPEDOTであることが確認できた.また,熱電特性はドーパントの種類に大きく依存しないことが判明した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
N型とP型ともにナノプレートの合成を行うことができ,PEDOT薄膜の電解重合にも成功したため,研究はおおむね順調に進展していると考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画から大きな変更はなく,29年度にはPEDOT薄膜の電子線照射・熱処理による高性能化および無機・有機複合膜の作製を行う.30年度では複合膜のフレキシブル熱電デバイスの作製を目指す.
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Research Products
(27 results)