2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Surface and Internal Structure of Implant for Its Bioactivity Control
Project/Area Number |
16K06795
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
吉田 佳典 岐阜大学, 工学部, 准教授 (60303674)
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Project Period (FY) |
2016-10-21 – 2019-03-31
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Keywords | インプラント / 積層造形 / 生体活性 / ストレスシールディング / 剛性 |
Outline of Annual Research Achievements |
粉末床選択的レーザ溶融法による積層造形法によって,Ti-6Al-4V製中実および中空インプラントモデルを作製した.造形したインプラントモデルの寸法はラット大腿骨のサイズを考慮し,断面形状□0.6 mm,長さ約40 mmの角柱状とした.インプラントモデルはベースプレートから切り離す際の切り代を2 mm設けて造形した.ワイヤーカット放電加工機で切り離した面は600番のエメリー紙で平滑になるまで湿式研磨を行った. 当該インプラントモデルをラット大腿骨骨髄腔に長手方向に埋植し,インプラントモデルの表面形状がインプラントモデル周囲の骨生成に及ぼす影響を調査した.実験動物には,4日間馴化飼育した5週齢の雄ラットを7匹使用した.インプラントモデルの骨組織への影響を観察するため,埋植により生体の損傷が少なく,骨の変化が観察可能な大腿骨骨内膜面を用い,骨内膜に接するように骨髄内に埋植した.1例が埋植終了直後ケージ内で死亡したためこれを育成なしとして,2週間および8週間育成した場合との比較を行った.生存例においては2週間および8週間で3匹ずつ,計6匹から採取した. インプラントモデルを埋植し2週間育成した場合,大腿骨骨幹部でインプラントモデル外周に骨誘導が見られた.また2週群ではインプラントモデル周囲に海綿骨の増生を認め,骨内膜との接触部位に骨の吸収を認めた.8週群においては,インプラントモデル周囲の骨形成は認めず,また,骨内膜面の吸収・形成像は認めなかった.8週間育成した場合,2週群で観察されたインプラントモデル外周の骨は観察されなかった. すなわち,積層ままの表面および切削研磨面ともに骨生成が発現し,ラット大腿骨のモデリング過程において強い毒性は認められなかった.また中実および中空インプラントの内部構造の明確な影響は認められなかった.
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