2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of an efficient purification process of low-grade waste cooking oil by melt crystallization
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16K06832
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
山本 拓司 兵庫県立大学, 工学研究科, 教授 (30358288)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 和宏 兵庫県立大学, 工学研究科, 准教授 (80347525)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 晶析操作 / 脂肪酸混合物 / 有効分配因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
常温固体成分である飽和脂肪酸を高濃度で含む低品位廃食油をバイオ燃料として精製・再利用することを目的として、平成30年度は以下の2項目を検討した。 第1に、3成分系モデル廃食油を用いた実証試験の準備として、まず蛍光検出器を用いた高速液体クロマトグラフィー(FL-HPLC)の環境を構築した。次に2成分系または3成分系の脂肪酸混合物をそれぞれ9-Anthryldiazomethane(ADAM)試薬と等モルで混合・反応させ、蛍光誘導体化した。ADAM試薬で蛍光誘導体化した脂肪酸を含むサンプルをFL-HPLCで分析し、2成分系および3成分系の脂肪酸混合物でそれぞれ、各脂肪酸の濃度と対応するピーク面積との間に高い相関(R2>99%)を確認した。 第2に、3成分系モデル廃食油を用いた実証試験として、不純物を含むオレイン酸の分析をFL-HPLCで実施した。オレイン酸の実サンプルを複数入手し、FL-HPLCによって定量分析した結果、分析した実サンプル中にはオレイン酸以外に2~3種類の炭化水素が混入していることを確認した。オレイン酸の原料・製造工程によっては、オレイン酸以外の不純物が数10%の濃度で含まれている場合があることが判明した。これらの実サンプルを用いて二重円管型装置による融液晶析を複数の条件(冷却速度:0.2または0.5K/min、回転速度:100, 200または300rpm)で実施した結果、当該操作における精製度を示す有効分配因子として0.3~0.5の値が得られ、融液晶析操作によって脂肪酸混合物がバイオ燃料へと精製されていることを確認した。
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Research Products
(10 results)