2018 Fiscal Year Annual Research Report
Syntheses of TiO2 composite and hollow particles in pico-liter droplets and their application development
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16K06837
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
白川 善幸 同志社大学, 理工学部, 教授 (70262459)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 中空粒子 / 多孔質 / 複合化 / ピコリットル反応場 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,インクジェットノズルを用いて正確にピコリットルサイズに制限された空間を形成し,その空間を反応場とすることでナノ構造が制御された単分散で多孔質な中空酸化チタン粒子を作製し,この粒子の中空内に様々な物質を内包させ,粒子の機能化を図ることである。最終年度は,外殻を成すTiO2の結晶構造におけるブルッカイト部分を増加させることで光学活性の向上を試みた。また,液滴内反応場を利用した造粒プロセスとしての評価のために,チューブリアクターと液中静電微粒化プロセスによる造粒と本プロセスを比較し評価した。 ブルッカイト含有殻は,ゾル-ゲル法によって合成した。金属アルコキシドにはチタン酸テトライソプロピル(以下TTIP)を,有機溶媒にはヘキサンを選択し,インクジェットノズルを用いて,TTIPを溶解させたヘキサンに酢酸アンモニウム水溶液を滴下することで懸濁液を得た。これを固液分離し,焼成して得られた粒子の構造をXRDで評価したところ,結晶中26%がブルッカイト構造になっており,UV-Visにより求めた光吸収特性はアナターゼより短波長側の吸収強度が増加していることが分かった。 造粒法としてインクジェットプロセスとチューブリアクター,液中静電微粒化を比較したところ,粒子形態の制御性や生産量についてはインクジェットプロセスもチューブリアクターもほぼ変わらないが,チューブリアクターの場合はマトリックスとなる送液の分離回収,また,インクジェットの場合は粒子生成後の懸濁液内での粒子分散,凝集が検討課題になると考えられる。また,液中静電微粒化プロセスと比較すると,粒子形態制御に関しては,インクジェットプロセスが優位であると思われるが,量産や溶液条件の自由度を考えると液中静電微粒化の方が利用しやすいと考えられ,いずれの場合も,目的物質に応じて適切な選択が必要であると考えられる。
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Research Products
(5 results)