2018 Fiscal Year Annual Research Report
Continuous-Flow Production and Growth Mechanism of Disk-Like Organic Semiconductor Nanoparticles
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16K06840
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
竹林 良浩 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (70357416)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 俊明 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (20358071)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ナノ粒子 / マイクロミキサ / 有機半導体 / 貧溶媒晶析 / 結晶構造 / 計算化学 / 分子間相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、薄膜形成に適した薄い板状の有機半導体ナノ粒子を、貧溶媒晶析により連続製造するための、実験的・理論的基盤の確立を目的とする。具体的には、研究代表者らがこれまで開発してきた2つの技術(①マイクロミキサーを用いて貧溶媒を急速混合することにより有機半導体ナノ粒子の分散液を連続的に製造する技術と②計算化学を用いて有機半導体の結晶構造を理論予測する技術)を相補的に発展させて、ナノ粒子の異方的な成長機構を明らかにしつつ、それに基づいて、板状ナノ粒子分散液の連続製造条件の最適化と、ナノ粒子の成長異方性の理論予測手法を確立することを目的とする。 2018年度は、有機半導体ナノ粒子を晶析させる際の溶媒の選定や過飽和度の評価において重要となる溶解度の溶媒依存性について、測定ならびに熱力学的相関・推算方法の開発を進めた。その結果、分散力・極性・水素結合の3種の相互作用を軸とするHansenの溶解度パラメータを用いることにより、NPBの類縁体やアセン類など5種の有機半導体だけでなく、ナプロキセンなど4種の医薬品についても、溶解度の溶媒依存性を定量的に表現できることを明らかにした。本手法は、混合溶媒系にも展開することができ、溶解度が溶媒組成に対して極大を示す現象を、Hansenの溶解度パラメータを用いて定量的に予測することができた。これらの結果は、有機半導体や医薬品などの難溶性化合物の良溶媒を設計するうえで有用であると考えられる。 以上の成果、ならびに、昨年度までに開発してきた有機半導体板状ナノ粒子の流通式連続製造法、および、結晶成長の異方性の計算化学的予測手法について、解説記事1件、論文1報、学会発表2件(招待講演1件を含む)で報告した。
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Research Products
(4 results)