2019 Fiscal Year Annual Research Report
Dynamic oxidation of TPS materials for reusable space vehicles using arc-heated wind tunnel
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16K06892
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
桃沢 愛 東京都市大学, 工学部, 准教授 (70575597)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アーク加熱風洞 / 再突入環境 / 熱防御システム / 動的酸化 |
Outline of Annual Research Achievements |
宇宙往還機の熱防御システム(TPS)開発に用いる,小型コンストリクタ型アーク加熱風洞の開発を行い,超高温耐熱セラミックス(UHTC)の動的酸化試験を行った.クリーンなプラズマ流を目指して,電極の改良を行った.陰極は電気伝導性を持つZrにイオンプレーティング法を用いてTiN及びTiCNコーティングを行った結果,TiNの3層コーティングが陰極の損耗抑制に効果的であった.陽極については,コールドスプレー法を用いて,Cu-80wt%Crのコーティングを施したが,明らかな損耗抑制効果は見られなかった.また,電極の損耗抑制方法として点火時のコールドカソード損耗に着目し,レーザーによるカソード予加熱を行った結果,損耗が1/3程度に抑えられた. TPS材料に用いるSiCや複合化したZrB2-SiCなどのUHTCは,放電プラズマ加工により50MPaで加圧し,1800 - 1850°Cで15分程度焼結することによって,相対密度は95%以上を得た.作製したサンプルの酸化は当初の予定であったアーク加熱風洞ではなくレーザー駆動風洞を用いて行った. レーザー駆動風洞のアルゴン酸素流の気流診断を行い,直径 10mm のサンプルに対しては用いた実験装置は十分なエンタルピー供給可能であることが示された.酸素混合率20 %の条件で ZrB2-SiC 系セラミックの耐熱耐酸化試験を行った.半導体レーザーでTPS材料の表面温度を変化させて試験したところ, ZrB2-SiC 系セラミックは,SiC 系セラミックと比べるとPassive 酸化領域は大きく広がり,再使用型TPS材料として有望な材料であるということが明らかになった.また,さらなる耐酸化性改善のためにZrCを加えたZrB2-SiC-ZrCについても酸化実験を行い,ZrB2-20%SiC-40%ZrCにおいて,優れた耐酸化性を示すことが示唆された.
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Research Products
(1 results)