2017 Fiscal Year Research-status Report
船舶建造工程におけるレーザ照射を用いた疲労強度改善方法に関する研究
Project/Area Number |
16K06918
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Research Institution | National Institute of Maritime, Port and Aviation Technology |
Principal Investigator |
穴井 陽祐 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (60470051)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹羽 敏男 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (10208267)
岩田 知明 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (50358397)
津村 秀一 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (10782526)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | レーザ照射 / 表質改善 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、1)レーザ・アークハイブリッド溶接継手に対するレーザ照射条件の検討、2)レーザ照射による疲労強度改善効果の検証と船舶建造工程における照射手法の考案、によって船舶建造工程における効率的な疲労強度改善手法を開発することを目的としている。今年度の成果要旨は以下の通りである。 ・アーク溶接によるビードオン溶接を行い、溶接止端部へのレーザ照射を行い、レーザ照射の狙い位置の設定等を含む施工の妥当性について確認実験を実施した。この確認実験により、隅肉溶接継手形状寸法の決定、レーザ照射を実施する継手のアーク溶接条件(溶接電流、溶接電圧、溶接速度等)の決定、アーク溶接とレーザ照射のタンデム方式での施工可能範囲の決定を行った。 ・上記ビードオン溶接に対するレーザ照射確認実験の結果を踏まえて、隅肉溶接継手を対象に、レーザ出力、ディフォーカス距離、アーク溶接とレーザ照射の極間距離をパラメータとした複数条件のもとで溶接止端部へのレーザ照射を行い、止端半径の変化および結晶粒の微細化状況に関する各種因子の影響を調査するべく実験を行った。その結果、止端半径についてはレーザ照射を行うことによって大きくなり、応力集中の緩和効果が確認された。照射条件による緩和効果の違いについては結果を整理中である。また、結晶粒の微細化状況については計測作業中である。 ・レーザ照射実験を行った継手試験体より、三点曲げ疲労試験片を製作した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定していたレーザ照射条件で実験を行ったところ、追加すべき条件があることが判明し、検討および実験の実施に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、昨年度までに製作した継手試験体及び疲労試験片を用いた疲労試験を行い、レーザ照射による疲労強度改善効果の評価を中心に研究を実施する。
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Causes of Carryover |
(理由) レーザ照射実験の実施のために想定していた費用(鋼材、設備使用)を抑えることができたため。 (使用計画) 追加実験の実施、疲労試験用治具製作および成果発表に使用する予定である。
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