2020 Fiscal Year Annual Research Report
Study on techniques for examination of property changes and application limits of temperature and strain sensors in fusion reactors
Project/Area Number |
16K06945
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
田中 照也 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 准教授 (30353444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菱沼 良光 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 准教授 (00322529)
吉野 正人 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (10397466)
坂上 裕之 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 助教 (40250112)
佐藤 文信 大阪大学, 工学研究科, 教授 (40332746)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 熱電対 / 核変換 / 組成変化 / 照射損傷 / イオンビーム |
Outline of Annual Research Achievements |
核融合炉中性子環境下における核変換に伴う組成変化時の熱電対の起電力低下について、2018年度に組成変化を模擬して製作したN熱電対材料の応答測定においては、熱電対材料中での温度分布が不均一となっており、高温でのアニール効果による応答改善効果の評価に誤差が生じていた可能性があった。今年度、熱電対材料全体を均一な温度でアニールすることで、より正確な応答データの取得を実施し、2018年度の取得データに対して約10%応答改善効果が高くあらわれることを確かめた。 試料ホルダー製作等の準備作業を進めていた熱電対薄膜試料に対するイオンビーム照射実験については、照射施設所在地の緊急事態宣言の発出のために今年度中での照射実験の実施は見合わせることとなったが、高温熱処理による照射前試料の特性改善等、評価技術確立のための試みを進めた。 実験と並行して、電子状態計算を分子軌道計算により進め、ゼーベック係数変化の定性的な傾向の理解を試みるために電子状態密度の変化の傾向を調べた。比較的小さな計算モデルを用いてクロメル、アルメル中の合金元素がニッケルのフェルミ準位近傍にあたえる影響を定性的にとらえる検討を進めるとともに、ニッケルから核変換により生じる鉄の影響の傾向を調べた。微小量の元素置換を想定した計算を実施したが、特性変化の傾向把握には至っておらず、引き続き今後の研究において、ニッケル中での鉄の配置、鉄まわりのひずみの影響、及び、元素置換の濃度変化による影響を検討しやすくするために構造最適化計算を行うことと、より大きな計算モデルを用いる必要があると考えられる。
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